危険回避のドライブ術⑧~「見えないところ」を見る技術
今日は「見えないところ」を見る技術、というテーマで書いていきます。
正確には、見えないところは、やはり実際には視覚的に見えないわけですが、その「見えないところにあるもの」を、いかに察知するかということについてお話しします。
すべてふだんから、私が実践していることです。
まずは下の図をご覧ください。私の車を停めている駐車場を出て、すぐの道路状況を略図にして示したものです。
上の図のグレーの部分がブロック塀、オレンジの長方形が私の車、そこから扇型に広がっている水色の部分が目視できる部分だと思ってください。
私の場合、駐車場を出てしばらくは細い道が連続します。上の図のA地点に向かう道は、2mをわずかに超えるくらいの車幅です。A地点は両サイドがブロック塀に囲まれています。
このA地点を右に曲がるのですが、ブロック塀が左右ともに視界を遮ってしまい、見通しが非常に悪くなっています。
しかもこの丁字路の左右方向の道は、近くの高校に通う高校生たちが、毎朝、自転車でびゅんびゅん飛ばしてきます。雪の日も転びそうになりながら走ってきます(なんと無謀な、と思いますが)。
まず、なるべくこうした時間帯と重ならないように出発時間を朝、調整するのですが、それでも重なってしまう時があります。
こうした時は、特に慎重になりますが、ふだんからA地点では上の図のような位置、つまり車の先端をT字路に出さないところでまず、完全に一時停止をします。
そしてそこから、少しずつブレーキを緩め、感覚的には20cmくらいずつ、左右を確認して、動いては止まり、を繰り返します。
相手にも気づいてもらう
しかし、それでも自転車が突っ込んでくるリスクがあるので、それをを避けるために、いちど短くクラクションを鳴らして警告します。天候等により全体が暗い時はパッシングをすることで気づかせることもできるのですが、天気が良い日はやはり、音に頼るしかありません。
ご近所の迷惑にならない程度にクラクションを短く鳴らし、「ここに車がいる」ことを相手に伝えます。それでも高校生たちは、突っ切っていきますが・・・。
そして少しずつ、前進しながらハンドルを右に切っていきます。
この時も決して油断することなく、左右に目配りをします。こちらの車の先端が見える位まで鼻先をT字路に出せると、左右から走ってきた自転車もさすがに車の存在に気づいてくれるので、大概は止まってくれます。
しかしここでも油断ならないのは、それでもわずかに開いた隙間をそのままのスピードで駆け抜ける輩もいます。ですから、ここでも「相手が止まってくれるだろう」という過信は禁物です。
やはり、こちらが亀のごとく一定のスピードで、そろりそろりと出ていくしかありません。ここは勤務先へ向かう全行程の中でも、1番の難所と言っていいくらいの場所です。
もし私と同じような道を走る方で、そして車の買い替えを検討していて、さらにそこで次のようなオプションが選べるとしたら、ぜひ装着されることをお勧めします。
それは車のフロントグリルのところにつける小さなカメラです。これによって見通しが悪いところの左右を、運転席からは見えなくてもカメラがとらえ、それをカーナビなどに映像として映し出してくれるというものです。
これは私も最後までつけるかどうか悩んだのですが、トータルの支払い金額のこともあり断念してしまいました。しかし今では、やはりつけるべきだったかなと思っています。
さて、こうして無事に右折できても、まだまだ細い道が続きます。どのぐらい細いかと言うと、車がすれ違う事は難しいくらいの狭さです。おおよそ、上の図のABを結ぶ道路幅とオレンジの車の車幅を参照いただければ、おわかりになるかと思います。
ここで車同士が鉢合わせになったときには、B地点が唯一、車が待避できる場所となります。どちらかがそこに止まって待つ、もしくはバックして相手の車をやり過ごすしかありません。相手が大きな車だとそれでも足りませんので、私の場合は一旦そこを(B地点、図でいうと下のほうに)曲がってしまいます。
そしてその車がトラックなどが行き過ぎたら、ハザードをつけながらゆっくりとバックをしていきます。このバックもなかなかリスクがあります。たまにそこを通りかかた相手の車からクラクションがクラクションを鳴らされることもあります。
この場合はむしろ、遠くから鳴らしてもらったほうが、お互いに危険を回避できるので正解なのです。バックは前進のときよりも、さらに左右の視界がききません。
車の影で存在を知る
話を戻します。私が右折をして細い道をそのまま進んでいくと、B地点の下から上へ向かって、私の前に出てくる車もあります。
ここで気をつけなくてはならないのは、そもそも交通量がそんなに多くない道ですので、皆さん「そんなに車は通らないだろう」という憶測のもと、結構車の先端を脇道から出した状態で、一時停止をされます。
A地点からB地点に向けて走ってきた私とすれば、いきなり右側から車のフロントグリルや前輪が飛び出してくるように見えるわけです。
ここまで飛び出されますと、その前をすり抜けることができなくなります。そもそも止まってくれるかどうか心配になります。悪いことに、B地点に向かう道(図では下から上へ向かう方向)は傾斜になっていて、耳をすましていてもエンジン音を聞き取ることは難しいです。そもそもハイブリッドやEVだと無音です。
そこで車の影に注目します。これも太陽が出ているときに限られてしまいますか、図の下方向から車が出てくる場合、車より先にその影を私は見ることができるのです。図の下が東側ということです。
車の影が、私が走っている道に向かって生きている場合、私はすぐにクラクションを鳴らします。そうすることで相手はすぐさま停車することができます。曇りや雨の時はこのては使えないのですが、晴れの日だけでも、こうした影を利用して、車の存在に気づくようにします。
もうちょっと繁華街になりますと、メインの通りから外れた細い道で、脇道から車が不意に出てくると言うこと事はあります。
こうした繁華街ですと、そこは大抵ブロック塀などではなく、店舗やマンションの玄関などがありますので、そうしたもののガラスに映る車の姿に注目します。
相手を見つけたらまずは十分にスローダウンし、相手が止まってくれないような場合には、クラクションを鳴らし警告を発します。もちろんこちらが優先される道の場合です。
耳も大切
やはりすべての基本は視覚と聴覚を最大限に生かして集中する、と言うことに尽きると思います。ですので高速道路やそれに準ずるような大きな国道の場合はともかく、それ以外の集中力を要するような道の場合、私は一切の音楽やラジオを聴くことを諦めています。
以前は英語のCDなどを往復の通勤に流したら、さぞや英語に接する時間が増えるだろう、結構、上達するかも、などと思っていましたが、やはり私の脳は2つのことに集中することができないようで、どちらか一方になってしまいます。当然運転を優先せざるをえません。
ですので私の場合、運転中は、耳も目も、全て運転のためだけに使うようにします。
これはストイックなくらいのレベルです。
見えているようで見えていないことも
今日のテーマと少しずれますが、「見えているようでも見えなかった」ということもあります。
同じ経験をされた方もいらっしゃると思いますが、高速道路で車線変更しようとした時、真横に車がいたというケースです。
もちろんその前にはルームミラーを見て、サイド(ドア)ミラーを見て、そしてウィンカーを出してハンドルを切り出すのですが、このウィンカーを出して切り出そうと思った時に、ふと目視で真横を見ると何故か車がいた、ということがあります。
これはタイミングの問題で、ルームミラーもサイドミラーも見たときのタイミングでは視界に入らなくても、真横にいるということはあります。
これはミラーの限界だと思います。
こうした時に役立つのが、ブラインドスポットモニターという安全運転支援装置です。これは私の車にはついていません。オプション設定もありません。ブラインドスポットモニターは比較的高い価格帯の車で上級グレードですと、標準装備されている場合もありますが、たいがいは、よくてもオプション設定ということが多いかと思います。
私のFITでは、上級グレードでもオプション設定すらありません。
このように、注意深さで補い切れない部分を補ってくれるのが、こうした安全運転支援装置だと思います。ただ当然こうしたものを装着しますと、トータルの金額も上がって参りますので、そこはなかなか悩ましいところだと思います。
私自身はまだ自分の視覚と聴覚で何とかなると思っていますが、次の車の買い替えのときには、そして今と同じような道路を走るような状況であるならば、フロントのカメラとブラインドスポットモニターをオプションであったとしても選ぶかと思います。
万一のためにもドラレコも
最後に、やはりドラレコは今の時代、必須かと思います。前後録画タイプのものをお勧めします。後部カメラからの配線の取り回しですが、コードを内装の中に隠すことはそれほど難しいことではありません。
ただ、どうしても素人配線ですと、運転席まわりは多少、コードが露出してしまいますが、内装と同色ですとさほど目立ちません。
本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
ブログの効用(その2)~3 Good Thingsとは
<予告>
このところ連日書いてきました「危険回避のドライブ術」は今日はお休み。次のブログで「見えないところを見る技術」と題して書いていきます。
<今日の本文>
以前このブログで、頭の中でモヤモヤと考えているだけではなく、それを文字の形にしてアウトプットする、できればそれをブログのような形で人にも見てもらえる環境にさらしていくことで、自分の気持ちが整理でき前向きになれると言うようなお話を書きました。※最後にリンクを貼っておきます
今日はその中で日経新聞の「こころの健康学」と言うコラムで3/1と3/8の2回にわたって紹介されていました。この日経新聞のコラムを書いているのは認知行動療法研修開発センターの大野裕先生と言う認知行動療法の第一人者です。
スリーグッドシングとは何か、と言うと夜寝る前にその日に起きた良いことを3つ、何でも良いので思い出して書き出すと言うことです。
内容は別に良かった事と言うことではなく、ほっとしたこととか笑ったこと、自分の感情がプラスに働くようなことであればなんでもよいのです。
私の場合ですと、きれいな景色を見たとか、花が咲いたとか、そういったことでもよいのです。もちろん仕事で褒められたとか、うまくいったとか、できなかったことができるようになったとか、でも、ちろん構いません。
こういうことを書き出すだけで気持ちが明るくなることがこれまでの研究でわかっているといいます。
夜は静かな自分だけのことを考える時間でもあるのでともすれば嫌なことを思い出しますが、これをそうした時間に使わずに、良かったことに目を向けることでマイナスに傾きがちな気持ちから前向きな気持ちに転換できます。
体験的に、夜は物事を考えると、どうしてもよかったことよりも心配なことやうまくいかなかったことなどを思い出してしまいます。
けれども、そうすると負の連鎖が起きてしまいます。
必ずしも3つに限らず1つでも2つでもいいそうです。
ここでは気持ちが前向きになれるような事を書きましょう、と記しましたがどうしても気になるようなことがある場合、それについて書き出すのも効果があるといいます。
頭の中で客観的には整理できず、同じ思いだけがぐるぐる回ってしまいますので、客観視するために、なぜそれが起きてしまったのか、その時の気持ちは、などを書き出すと良いそうです。
記事では触れられておりませんでしたが、体験的には裏紙などに手書きで落書き的に書き出すと、次第に気持ちが落ち着き、客観視できるようになります。
思考をまとめる作業は、紙とペンのほうが私の場合はやりやすいと感じます。
この大野先生の記事で紹介された「3 Good Things」はポジティブ心理学の第一人者・セリグマン博士が提唱していたものだそうです。
同博士の『オプティミストはなぜ成功するか』は私の書棚の永久保存版の本になっています。いつかこの本についても紹介したいと思います。
今日もご訪問いただき、ありがとうございました。
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危険回避のドライブ術⑦~高速道路でのパンク体験
今日は「危険回避」というよりも、危険回避できなかった体験をもとに、危険回避のドライブ術のお話をさせていただきます。
皆さんは高道道路を走行中にパンクしたことはありますか?
私は、あるのです。
その体験を披露することで、少しでお役に立てるようなら幸いです。
※パンクのことは少しだけ、過去に自動車保険の記事(2/6)で書きましたが、本稿ではその顛末を含め、詳述します
今から3年くらい前ですが、首都圏に向かう片側3車線の高速道の一番右寄りの車線をノンターボの軽自動車で走行していました。全体に車が多く、それほど早い流れではなかったのと、平坦な道でしたので、追い越し車線を少し走って、速度が安定しない真ん中の車線の一連の車群を抜き去ってから、走行車線に戻ろうと考えていました。
最初に異変に気付いたのはハンドルの振動からでした。そしてすぐに座面からもガタガタというか、ズンズンというか、道路の継ぎ目を連続して走っているような感覚がありました。
座面からも感じていたので念のため、助手席にいた家族にも確認したところ、やはり同じように感じるとのこと。左のミラーを下側かつ内側にして家族に確認してもらいましたが、左側タイヤに異常はありませんでした。
となると右側です。
そんな状態で運転していますから、自分の側はミラーで確認する心の余裕がありませんでした。最悪、バーストしたらどうしよう、ということが頭に浮かびました。
その場合、ともかくハンドルをしっかり握って路側帯までコントロールしよう、などと必死に頭の中でシミュレーションして考えていました。
パンクは過去にも経験していますが、いずれも一般道で、安全そうな道に入り、自分でジャッキアップしてテンパータイヤに交換した、というは経験はあります。
しかし、さすがに高速道路上となると、プチパニックです。幸いサービスエリアが迫ってきていることは確認してありました。
ともかく一番左車線に移って、速度を80キロまで落としました。すると先ほどまでの振動はかなり収まり、なんとか1キロを切った距離となっていたサービスエリアまで走ろうと決心しました。
この速度で一番左車線ですから、いざとなればハザードをつけて路側帯に停車すればよいと考えました。
なんとか無事にサービスエリアにたどり着きました。
因みにパンクは右側後輪でした。そんなにタイヤがまっ平になっているほどではなく、かろうじて楕円形は保っていました。そこで家族にも手伝ってもらい、パンク修理キットを取り出し、手順どおりに作業を始めました。
夏でしたので汗まみれになりながらコンプレッサーで空気を充填したのですが、どうみても正常な状態にもどったとは言い難い状況でした。側面が波打っているような感じです。
素人目にみても、これ以上の走行は断念せざるを得ず、JAFを呼びました。30年以上の会員でこれまで何度か利用したことがありますが、今回はスケールが違いました。
言われた時間よりも早く、大型の車両運搬車が到着しました。
荷台の部分が斜めに傾斜してウインチで引っ張って故障車を乗せるタイプです。
ドライバーの方はまず、サービスエリアのガソリンスタンドに行って、同じタイプのタイヤを置いていないか確認するようにと私に言いました。
そうです、ガソリンスタンドがあるのですから、タイヤだって置いてあるはず。
気が動転していたので、そんなことにすら気づきませんでした。
走ってGSに行き、尋ねてみると軽自動車サイズのものは置いていないとのこと。
これで運搬されることが決定しました。
うちの車は車両運搬車の荷台へ、そして私と家人は運搬車の助手席に乗り込みました。
そのドライバーの方がおっしゃるには、「すぐ先のインターで降りると、近くにオートバックスがある」とのこと。そこで「そこに行こう」ということになりました。
とにもかくにもそのオートバックスに大型の車両運搬車で乗り付け、私は降りてすぐに店でタイヤを買う手配、一方、ドライバーさんは乗せたときと逆の手順で私の車をおろしてくれました。地方都市のカー用品店でしたので大型の車両運搬車を停めることができましたが、さすがにほかの来店客の注目を集めました。
JAFは規定の距離の範囲内とのことで、会員証の提示とサインとしただけで費用は請求されませんでした。
救援に来てくださったドライバーの方は何回もこうした場面に出くわしているらしく「よくあることです」という感じでした。
今回、すぐ近くにSAがあったことが、本当に幸いしました。
もし、SAやPAが近くになかった場合ですが、今回のようになんとか走れる場合は近くの非常駐車帯(高速道路では500m間隔、トンネル内は750m間隔)までいくか、それも難しい場合は路側帯に停車させ、ハザードと発煙筒、三角表示板を設置して、救援を待つというのが正解です。乗員は車からおりてガードレール外など安全な場所に避難しておくことが大切です。
三角表示板はこうした場合に表示させないと「故障車両表示義務違反」となるそうなので常に携行していなくてはなりません(故障やパンクで停車しない限りは携行していなくても罰せられないようですが、そもそもいつ故障するかなんてわかりませんから、やはり常にトランクに入れておく必要がありますね)。
教習所で教官から高速でパンクしたときの音や振動について聞いた記憶がありますが、それでも最初はどこか、パンクでなく、道路の継ぎ目や路面が単に荒れているだけではないか、と思いたかった自分がいました。
しかし、これだけ連続して振動を感じているのと、レーンチェンジしてスピードダウンしたら、その振動が収まりかけたところをみると、やはり道路ではなく、原因は自分の車でしかありません。
そうなるとパンク確定、となります。
今、思い返しても高速に乗ってから、どこかで釘を踏んだような記憶はありません。
確かに高速に乗る前、砂利の駐車場(それしかなかった)に車を入れ、荷物を積み込んだのですが、その時刻か1時間くらいは経過していますし、一般道も40分くらいは走ってから、高速に乗りました。
ですのでいまだに原因は不明です。
となると、何か思い当たる節がなくても、パンクはするときはする、という覚悟を決め、もしそうなったときに冷静に対処できるよう、シミュレーションしておくしかありません。
ぜひ車を動かす前にタイヤすべての点検と(それ以来、私はこれをやっています)、もし異常な、それも定期的な振動を感じたら、パンクを疑って、冷静に対処してください。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
危険回避のドライブ術(序章)~このシリーズを書く理由
すでに6本、このシリースを書いてアップしてきました。
いろいろなタイトルだった記事をすべて「危険回避のドライブ術」というタイトルで統一し、サブタイトルでそれぞれの記事の内容を表すようにしました(本日、タイトルを変更)。
6本もアップしておいて、今さら「序章」というのも変なのですが、シリーズ「0」(Zero)のイメージで書きました。本日はこのシリーズ記事を書こうと思った理由や私の車への想いを綴ってまいります。
これまでの記事(シリーズ①~⑥)のリンクを最後にまとめて貼っておきますので、よろしければご覧ください。
1)単に車が好き
単純です。車が好きです。乗り物としての車も、運転することも、車のある生活も、そして世の中の変化を見るベンチマークとしても車に注目しています。
私にとって車は単なる移動手段を超えている部分があります。多くの車好きの方も同じかと思います。余計なお世話ですが、車が好きな方が増えてくれれば、運転に気を配る方も増えるでしょうし、そうなるとみんながより安全に運転できて、ドライブを楽しめると思うのです。
また自動車産業は日本が世界に誇る産業でもあります。やはり基幹産業が元気なほうが日本も元気になりますし、経済も回っていくのではと考えます。
2)都市部と地方都市、両方での運転経験がある
東京で運転しているとき、夏休みや年末年始、地方ナンバーの車を一般道でも首都高速でもよく見かけました。
地方の方にとっては不慣れな道ですから、当然なのですが、複雑な交差点や信号に戸惑っている車も少なくありませんでした。
都市部で運転していた私が地方で毎日運転すると、これもまた、戸惑うことが多くありました。
そんな理由で、自分が経験したことをご披露することで、普段とは異なる地域で運転する際に少しでも参考にしていただき、安全に運転をしていただくことで事故を未然に防げればと思います。見知らぬ地域での運転が嫌なものとならず、楽しい思い出となるといいなと思います。
よくブログは「自分しか知らないこと、自分しか経験していないことを書きましょう」などと言われますが、そんなに人と違った人生は歩んでこなかったので、都市部と地方での運転の違いといったテーマは、数少ないオリジナルネタとなります。
3)自分がこれからもカーライフを楽しみたい、そのために・・・
前述の2つと関連しますが、私自身がさらに年齢を重ねていくこれからも、安全に楽しく、カーライフを充実させていきたいと考えています。
車は1台が好き勝手に走るということはなく、サーキットなどをのぞけば、交通法規に則った運転をしなくてはなりませんし、ほかの車とコミュニケーションをとりながら運転していかなければならない場面も多々あります。
誰でもがそうであるように、自分だけで完璧に事故が防ぎきれるものではありません。
そのために何ができるのか。
本ブログは本当に小さなブログですが、こうした記事をお読みになってくださった方が、なにかを考えるきっかけになったり、それをまた、何かの機会に一つの話題として人に伝えていただくことで、車好きが増えたり、車や運転に興味をもったり、そしてその結果として、ほかの車や歩行者などにも、さらに意識が向くようになれば、全体として安全が高まると思います。
そうすると、巡り巡って車コミュニティーの一員である私も、より安全に、より快適に、より楽しくカーライフがおくれるのではないか、と思う次第です。
本日もご訪問いただき、ありがとうございました。
ほかのジャンルの記事も発信していきますが、引き続きよろしくお願いいたします。
■以下にこれまでの関連記事のリンクを貼っておきます。お見逃しがあるようでしたら、ぜひご覧ください
危険回避のドライブ術⑥~地方で運転するときはここに注意
ら
昨日は地方都市の方が都市部で車を運転するときの注意点を書きました。
本日は逆に都市部にお住まいの方が、旅行などで地方都市で運転する場合の注意点について書いていきます。
これについては、先日、「ローカルルールにご注意を」と言う記事を書きました。
本日はローカルルールというよりも、地方ならではの運転環境を中心に書いていきたいと思います。運転に影響を与える様々な環境、という意味での環境です。
夜間の道路の暗さにご注意を
関越や中央道東名など運転されていてもお気づきかと思いますが、都市部を離れていきますと、道路の照明がこういった高速道でも、ある地点を堺に急になくなります。
ずいぶん暗くなったなぁ、と感じる時というのは、道路照明がそこから先は途絶えているところです。
これは地方都市の一般道でも普通にいえることで、都市部に比べますと道路沿いにお店も少なく、あるいはあったとしても閉店時間が早く、夜8時以降ぐらいになりますと、地元の車も少なくなってきて、道路全体はかなり暗い感じになります。
平地ではもちろんのこと、住宅街等から離れた山沿いや山岳道路ではもっと真っ暗です。その分安全な場所に車を止めて空を見上げると、とてもきれいな星空が広がっていたりもします。
このようにドライビングをする環境としては、とても夜間は暗くなりますので、ヘッドライトはハイビームを使いながら対向車が来たら下向きにするというような操作をしながら、周囲をよく見える環境にすることをお勧めします。
突然現れるランナーにドッキリ
また、これは地域にもよるかと思いますが、車が少なくなった時間帯を見計らって、ランニングをしている人を見かけることもよくあります。
こうした人たちの多くは反射材を身に付けたり、ライトを手に持って周囲の車にわかるようにして走ってくれているから良いのですが、まれに黒っぽい上下のトレーニングウェアに身を包み、反射材などをつけずに走っているランナーがいます。
これに気づくことは、かなり近くまで来ないと難しく、毎日、地方都市を運転している私ですらも「どきっ」とすることも少なくありません。
近年は地方でもマラソン大会が多く主催され、それに向けてトレーニングをされる方が増えてきたようです。昨今は新型コロナウィルスの影響でこうしたマラソン大会も中止にはなっていますが、地方都市では生活の多くを車に依存するため、都市部の方に比べると歩く機会はどうしても少なくなってしまいます。
こうしたことから運動不足解消を兼ねて、地方の方はランニングやジョギング等をよくされますので、夜間はこうした方々には要注意です。
(当然ですが)横断歩道は歩行者優先
それと横断歩道です。
都市部では信号がない横断歩道っていうのは、そんなに見かける事はありませんが、地方では信号なしの横断歩道というのがよくあります。
これは地域差もありますが、地域によっては横断歩道に歩行者がいる場合、必ず止まるという地域もあります。交通法規上はこれが正しいのですが、世界においても日本では歩行者が横断歩道にいても、止まらないことが多いようです。
一時期、オリンピックで海外旅行客が来て、自国のつもりで横断歩道を渡り始めたら危ない、ということが新聞紙上で書かれていました。
残念ながら都市部では、信号なしの横断歩道に歩行者がいても、車が止まることは少ないようです。しかし、地方では都市部に比べ、車が止まって、歩行者をわたらせてあげる率は確実に高いです。
こうしたことにこうしたことを頭に入れておかないと、信号機もないところで「なぜ前の車はなぜブレーキを踏むのだろう」、「なぜ信号でもないのに止まってしまうのだろう」と疑問に思うかもしれません。
気をつけていただきたいポイントです。
発信は完全に「青」になってから
昨日の記事と真逆のこととなります。
都市部の方は、自分の信号が赤でも相手先信号が黄色から赤に変わったら、そろりとアクセルに足をのせて動き出したい気持ちになるかも知れません。
しかし地方都市では危険です。
赤に変わってからでも結構な勢いで突っ込んできます。
また、あなたが右折レーンの先頭に並んでいたとしましょう。
前方の直進の信号が赤に変わり、右折の矢印信号が青になった場合、すぐにハンドルを切ってアクセルを踏み込んではいけません。
ここでも直進信号は赤になったはずなのに、かまわず突っ込んでくる車があるからです。
ですので非常にざっくりした言い方になりますが、地方都市で運転されるときは、青になっても、一拍おいてから発進するようにしましょう。
予測の前提を変える必要も
あなたが都市部の幹線道路を走行していたとき、前方右側の道路から右折であなたが走行している車線に合流しようとしている車を、前方にはっきりと視認できたたとしましょう。
時速は60キロくらい出ていたとします。
上記の状況であれば、都市部ではその脇道からあなたが視認した車が「よっこらしょ」という感じで幹線道路に出てくる確率は極めて低いでしょう。その車は停止しているところから発進、ハンドルを切って90度曲がるのですから、スピードは全くのらないので、「出てくるはずはない」と判断すると思います。
ところが幅広い年齢層がハンドルを握る地方都市では、結構、出てくるのです。
当然、こちらはブレーキを踏んで減速します。
今日の通勤途上でも見かけましたが、右折待ちの車が、向こうから直進車両がくるのにもかかわらず、きわどいタイミングで右折していきました。
直進車両はブレーキをかけ、右折車両を先に行かせる形となりました。
相手にブレーキを踏ませる運転というのはいかがなものかと、私も当初は憤慨していたのですが、たぶん皆さん、心が広いのでしょう、クラクションの音も滅多に聞きません。
ですので、都市部の運転で「~だろう」と思っていることが、地方では通用しなくなります。どんな場合でも、ある程度の予測(例:向こうもこちらが見えているのだから、出てくることはないだろう、など)をしながら運転しているかと思いますが、その予測の前提を変更する必要がある、ということを頭に入れておいてください。
右側車線走行時の注意
これまでにも書いてきましたが、地方では、交差点以外でもかなり自由に右折できます。ですので、複数車線の道のセンターライン寄りの車線を走っている場合、前方の車と一定の車間をとることをお勧めします。
先行車が突然ブレーキをかけて停車し、「それから」ウインカーを出し、反対車線の車の流れが切れるのを待って、自分の行きたい店などに右折して入っていくことが結構、あるからです。
先行車が先に右ウインカーを出してくれれば、「右折するのだな、ならば左車線に車線変更してかわそう」などと考えられるのですが、往々にして順番が逆で、ブレーキランプがつき、後続車としては何が起きたのかわからずフレーキを同じように踏むと、やがて停車、このタイミングでは自分の車もほぼ停止状態になっているので、左車線に車が続いていると車線変更もできません。
そのまま先行車が右折して前が空くのを待つ、ということになります。
地方都市では交差点でもないところで先行車のブレーキランプが点灯すれば、かなりの確率でその車は右折してお店や細い道に入る、といってよいかと思います。
ですのでこうした事態に対応できるよう、車間距離は常に適切にとり、先行車の動きに応じて、いくつかの選択肢がとれるように備えておくことをお勧めします。
本日もここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
危険回避のドライブ術⑤~都市部ではここに注意
今日は地方都市で暮らす方が、ご旅行や出張などにより、首都圏など都市部で運転するときの注意点についてお話ししていきます。私は両方で運転した経験があり、それらを通じて感じたことをまとめていきます。
本ブログにおける「都市部」「地方都市」の定義は、下記の記事をご参照ください
carselection2021.hatenablog.com
地方都市で暮らしている方が都市部で運転する場合の注意点
当然のことながら、普段、運転している地域に比べると車が多く、そして信号も至るところにあり、また渋滞をしていることにうんざりされるかもしれません。そして自転車や原付バイクが多く、神経を使うことに疲れることも多いかと思います。
また、こちらの信号が青で歩行者用信号は赤のはずなのにも関わらず、少し距離があると、横断歩道を横切る歩行者や自転車が多いことにも驚くかもしれません。
こうした運転以前の問題として、道路状況が大きく異なるということを十分、認識してハンドルを握ってください。
また本来のお住まいの地域では、Uターンや、右折で反対車線を横切ってお店に入ることができるような地域にお住まいだったとしても、都市部ではUターン禁止や、反対車線を横切っての右折(交差点以外での右折)などが禁じられている場所も多くあります。
ついでながら交差点に右折レーンがないような場所は、交差点であっても右折禁止のことがありますので、標識に注意です。
かつて東京・池袋駅付近の明治通りで、右折禁止の交差点にもかかわらず、右折しようとしている地方ナンバーの車がいて、その車も周囲の車もかなり危ない状況がありました。
「首都高速」は高速にあらず
一般道以外で特に注意していただきたいのは、首都高速道路です。
「高速道路」と言う名前がついているので不慣れな方は、東名高速や中央高速、東北道などを思い浮かべてしまうかもしれませんが、全く別物と思ってください。
まず首都高速のランプはインターチェンジと異なり、どのランプ(Ramp)でも、上下線で上り下りができるとは限りません。Rampとは傾斜という意味だそうで、確かに首都高の入り口、降り口は単純な一本道で傾斜になっている場合がほとんどです。
通常の高速道のように料金所を通過してからぐるぐる回ったりなんていうことはなく、あっという間に本線合流です。
このランプは曲者で、ある地名のランプで首都高に乗ったからといって、帰りは同じ場所で首都高を降りればよいかというと、そうはいきません。例えば上り車線は出口だけ、逆に下り車線は入り口だけ、というところがほとんどです。
じゃあ、降りれないではないか、となるでしょう。ご安心ください。そのランプの一つ先か、あるいは一つ前は、今度は出口だけだったりします。
そんなわけですから、地図上でランプが表示されていても、そこは自分が行きたい方面の入り口があるのか、逆に降りる場合はどこで降りられるのか、について事前に確認されることをお勧めします。
合流は要注意
そして一番厄介なのは本線への合流車線が短いと言うことです。
週一くらいで首都高を利用し、慣れているランプであっても、この合流ではものすごく神経を使います。
料金所を通過して、多くの場合は上り坂を登って、そして右側から走行車線に合流と言うパターンなのですが、この合流車線が著しく短いのです。
まあ首都高が渋滞している場合はそんな心配は入りませんが、流れている場合は、料金所過ぎたら十分に加速をしてアプローチとなっている上り坂を駆け上がり、ウィンカーを出しっぱなしにして、右のミラーと目視で後方確認しながら、「いまだ!」と思ったら雑念を振り払い、躊躇せずに合流することが大切です。
本線を走る後続の車は当然合流してくるあなたの車が見えていますから、ある程度そこで車間を開けてくれるはずです。そうしないと自分も事故に巻き込まれるからです。
通常の高速道路のように走行車線を走行している車が、合流する車を発見した時、追い越し車線に移れれば良いのですが、首都高速の場合は、車が多く、ほとんどそんな余裕はありません。
首都高はカーブもきつい
高速とはいえ、東名や東北道などとは別物と書きましたが、首都高には非常にカーブがきつい箇所も多いのが特徴です。
具体例を申し上げれば、5号線という首都高速があるのですが、こちらのカーブはかなりきついです。ですのでカーブによっては十分に減速してから進入しないと、大きく膨らんでしまったり、横Gがかかるということが、まま起きてしまいます。
そしてこれは事前の予習でかなり防げる話ですが、道路網が複雑だと言うことです。首都高速を使いながら自分の行きたい方向に行くためには、事前に道路マップをよく確認しておきましょう。
先ほども触れましたが、それなりに車がいるにもかかわらず、そこそこのスピードで流れていいるときは、分岐点が頭に入っていないと、あらかじめ分岐できる側の車線(右車線だったり左車線だったり)に移動しておかないと、分岐点で行きたい方向に進めない、という悲劇が起こります。
首都高へ乗る時の合流車線も短いと書きましたが、表示が出てから分岐点までの距離が短いのも特徴です。通常の高速道のように、何キロも手前から分岐表示が出されるということはありません。首都高はその「何キロ」の中にいくつもの分岐やランプが出てきてしまうのです。
赤から青に変わる寸前に動きだす
地方都市では赤になっても強引に突っ込んでくる車が散見されますが、都市部はどちらかというと黄色でだたいたいあきらめ、赤になったときはみんな停車しています。これはお行儀がよいというより、車が数珠つながりになっていて、進むに進めないから、といったほうが正しいかもしれません。
しかし相手の信号が赤になると、自分の側の信号が青になっていなくても(つまり全赤状態)、クリープ現象を使ってそろりと動き出し、青になるやアクセルを踏むという感じです。
ですので、赤で無理やり突っ込むと、相手側は青になる寸前に見切りでスタートしてくることもあるので、危険性が高まります。よっぼど車が少なく、びゅんびゅん走れている場合は別として、都市部では黄色になったらあきらめて止まりましょう。
停止位置もしっかり守る
ときどき停止線の位置が、交差点よりずいぶん余裕をもって設定されていることがあります。ついつい、停止線を無視して、交差点近くまで進みたくなりますが、そういうところは、それなりの理由があって、停止線が後ろに設定されているのです。
大型バスや大型とトラックが対向車として曲がってきた場合、停止線からはみ出して止まっていると、後方には車が詰まっていますからもちろんバックはできず、前方や左右の空きスペースを見つけて強引に車を突っ込み(この場合は周囲の車の協力も不可欠)なんとか相手をやりすごす、ということになります。
ここでやり過ごすことができないと、大型車両が立ち往生のようなことになり、クラクションの嵐となってしまいます。
以上はすべて私が都市部で運転していたときの、地方ナンバーあるあるでした。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
<お知らせ>
今週は車の運転について集中的に書いてまいりました。おかげ様で、この零細家内手工業的ブログにしては多くの来訪者をお迎えすることができました。
運転についてのタイトルにばらつきがありますので、少し落ち着いたところでメインタイトルを統一してそのあとに①、②・・・などの番号をふり、サブタイトルで内容を表すようにしようと思います。数日後にタイトルが変わっていたとしても、そいういう意味でのタイトル変更で、内容は(たぶん)変わっておりません。
よろしくお願いいたします。
➡3/13に上記お知らせのようにタイトルを一本化しました。
詳しくは下記リンクをご覧ください。
危険回避のドライブ術④~実践的車両感覚のつかみ方
今日は車両感覚のつかみ方についてお話ししたいと思います。
これは私がいつも車を入れ替えたときに、最初にその車の車幅感覚や車長(前後)の感覚をつかむためにやっていることの体験談です。
もちろん他にもっと良い方法があるかもしれません。しかし、実践的な1つの参考例としてご覧いただければと思います。
ディーラーでの試乗の時にも、ある程度運転席からの見切りですとか、前方感覚について把握することが必要です。
適切なシートポジションとハンドル位置を調整した後、運転席から前方を見たときに、見切りがいいかとか、車両感覚が掴みやすいか、とか、仮にそれが難しくてもクリアランスソナーのような装置によって前後の障害物への距離が把握できるか、といった点のチェックが必要です。
ボンネットがある程度水平に伸びていて、左右のヘッドライトの上方が膨らみをもっているような形状であれば、左右の見切り(どこまでボディの突端があるのか)は良いかと思います。
逆にフロントウインドウから前方にいくにしたがって、カーブを描いているような形状の場合、どこが先端かは把握しづらいことでしょう。
私の場合も、車の前の見切りが悪く、前方の感覚が掴みにくかったので、ディーラーの方に、車の前のいろいろな距離や場所で立ってもらい、例えばバンパーにぴったりくっついたときにはこうした見え方、50センチ程度離れてるとこんな見え方、といったようなことを試乗前に頭に入れました。
納車されてからは自分のものになりますから、ゆっくりと時間をかけて検証できます。
駐車場の白線を使って練習する
私の場合は比較的大きな大型スーパーや家電量販店、ホームセンターなどの駐車場を練習の場とします。
まず空いている時間帯に行き、入り口から1番遠くて、外に車がいないような場所に自分の車を止めます。そして駐車場の白線を頼りにギリギリまで左に寄っています。
この時はミラーなどで確認しながらやるわけですけども、実際に車から降りてどの程度寄れているかも確認をします。車の向きも前後入れ替えて、再度確認します。
これによって左にギリギリに寄ったとき、運転席からダッシュボード上のどのあたりに白線が来ているかを覚えておきます。
ホンダのフィットの場合、外の明るさを感知するセンサーがダッシュボードの中央に配置されています。運転席から見たとき、大体このセンサーが左側の白線と重なると、ほぼ左側の前輪後輪が左側の白線に接しているような状態になります。
こうして感覚をつかんでおくと、狭い道で対向車が来た時どのくらい左によれるのかといった感覚が掴みやすくなります。もちろん実際は左側方に障害物がある場合もありますから、目視と左のサイドミラーで実際の位置関係を確認する必要はあります。
左側に比べて右側は運転席がある側になりますので、感覚はつかみやすいと思います。いざとなれば積極的に窓を開けて、顔を出して右側方の距離を把握すると言うことも可能です。
バックのときの感覚のつかみ方
今度は後退時の後方の感覚をどのように身に付けるかと言うことについてお話します。
私の今の車はバックビューモニターが付いているのですが、これまでの車にはそれがありませんでした。と言うよりも、コスト的理由からオプションで付けられたとしても、付けていませんでした。
このバックビューモニターがあったら、さぞかし便利だろうと思ってはいました。それに今の年齢からすると、あと何台乗り継げるか、などと考えて、今度の車では必ずそれをつけようと思っていました。
これまでどうしていたかというと、バックのときには全てのミラーを確認した後、運転席の窓を(どんなに寒くても)開けて、顔を出して右側後方を確認し、駐車位置については右側のラインを目安にして駐車位置を決めていきました。
後退するにあたって、車止めがあるところはそれがあるところまでバックすればいいですが、車止めのない駐車スペースのときは、横に止まっている車や白線の長さを目安に停車位置を決めていました。
横にとまっている車を目安にできるのには理由があります。
それは、車好きの私としては、たいていの車の車長は、なんとなく頭に入っていますので、あとは自分の車の車長との差を考えて、前後を調整するのです。
今の車はバックビューモニターで後方が画面に映し出されますから、そんなことをしなくて良いように思われるかもしれませんが、私の場合は、やはり自分で窓を開けて目視で確認する癖が抜けません。
もちろん、バックするときに真後ろに障害物がないかを確認する上で、バックビューモニターはとても役に立ちます。ですので、もちろんあるに越した事は無い装備ということにはなりますが、実際に車を止める作業ということになりますと、昔とやってることは大して変わりません。
ブラインドとなっている部分の確認方法となりますと、一番確実なのは、前方であればそこにカメラが付いていて障害物との距離を目視できるということでしょう。それでもカメラ越しですから実際の感覚とは少し違うかもしれません。コンパクトカーでもオプション設定がある車もあります。
しかし、そこまでしなくてもソナーセンサーがあるだけでだいぶ違います。このソナーセンサーとは、現在の車では安全運転支援装置の1つとして備えられていることが多いかと思います(かつてはソナーセンサーとして前後別々でオプション設定だったりしました)。
これは障害物との距離が、たとえば30センチ、50センチ、90センチなどと近づくにつれて、警告音が変わり、障害物までの距離を知らせるというものです。
また現在多くの車では、カーナビの画面がバックビューモニターを兼ねるようなシステムの場合、こうした障害物との距離について視覚的にも黄色や赤のラインが出て、音と視覚の両方で距離をお知らせてくれます。
ならば、それに頼ればいいかというと、そうもいきません。
私の家から広い道に出る場合、前方のソナーは鳴りっぱなしになる区間があります。少しカーブしており、その部分だけ両側が低いブロック塀に囲まれているのです。そこを抜けていくのです。左右がぎりぎりなのです。
狭い駐車場で切り返しをする場合などは、ほかの車とぶるからないように、こうしたセンサーの音や視覚的警告が役だちますが、いつも通る道が狭くて、鳴りっぱなしになるような場合は、自分の感覚が頼りになります。
本当はそうした場所で車を停車させて、下車して実際の壁と車の距離を目視で確認できればよいのですが、降りようにも、そもそもドアが開くことすらできません!(笑)。
家の近くだったこともあり、実際に巻き尺でその箇所の寸法を測りました。
そうすることで左右合計で何センチの余裕があるかがわかります。
こうした場所は、最初は窓を開けて顔を出し、最初はミラーをたたんで右前方を注視しながら、そろりそろりと進みます。
本当に最初のうちは苦労しますが、慣れてくると右側の側溝のフタの左側に前輪外側を合わせれば大丈夫、などという自分なりの目安ができます。
こうした状況で鍛えられると、場面が変わっても、その感覚が残っているので、細い道もなんとかなります。
左側への寄せ方
これはもう、簡単です。
億劫がらずに、左の電動ミラーを思いっきり下側が見られるように調整するのです。
左側にフタなしの側溝があったとすると、最初は余裕をもってすりすりと寄っていき、ミラーで目視できたところでハンドルを回してぎりぎりに寄せるのです。
こうした場面で側溝の左側にブロック塀などありますと、ソナーセンサーも確実に反応する距離なので、ドキッとしますが、左のドアミラーで確認していれば大丈夫です。
こうした意味でも、ご自身のソナーの警告音がどれくらいの距離のときに、どのようななり方をするのかを把握しておいて損はありません。
すごくおおざっぱな言い方ですが、ホンダのフィットの場合で、しかも私の判断基準ということで申し上げるなら、1段階目は「注意」(ちょっとは気にするけど、これでハンドル操作をやめていると抜けれなかったりする)、2段階目は「警告」(速度はかなり落として、次の段階の警告音が鳴ったらいつでもストップできる態勢)、3段階目はこれが鳴ったら、ともかく「停止」--という具合です。
まだまだお伝えしたいことはありますが、それはまた、次の機会に。
本日もお読みくださり、ありがとうございました。