50代からの車選びとライフスタイル研究所

このサイトでは50代以上の方を対象とし、車選びとライフスタイルについて参考になりそうな情報をお伝えしていきます。運転歴35年以上で軽自動車からワンボックスまで9台を乗り継いできました。50代、60代ともなりますと車の選び方や働き方、日々の生活も変わってきます。人生100年時代ともいわれる成熟の世代を楽しく生きるためのクルマ情報やライフスタイル情報、私の考えや思いをエッセイ的にまとめていきたいと思います。

2021年度の最も安全な車は?~自動車安全性能評価より

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暦としての始まりである1月はとうに過ぎておりますが、我ら日本人はやはり桜から始まる新年度、4月から翌年3月までの「年度」という概念のほうがしっくりきますね。

企業の決算月は、現在においては必ずしも3月ではなくなってきていますが、やはり大きいのは学校でしょうか。

いろいろ批判はあれど、日本では幼稚園から大学・大学院まで4月入学です(一部例外はあるにせよ、です)。

これが大きいのでしょう。

 

さて、2021年度もそろそろ終わりに差し掛かっています、と原稿段階で書いていたら、新年度になってしまいました。そこでNASVA=独立行政法人自動車事故対策機構が公表している自動車安全性能評価のランキングが気になってきました。

果たして2021年度に発売された車の中で、最も衝突安全性能・予防安全性能に秀でた車はどれなのか?

 

・・・

 

結論としては2021年度からは、とりまとめて発表するのではなく、評価が確定次第、順次、発表する方式に切り替えたそうです。いままでのところ、7車種の結果が公表されています。

NASVAのホームページでは、いちいちリンクをたたいてPDFを開かなくてはなりませんので、当ブログでまとめてご報告しようと思います。

●評価基準の詳細は以下をご参照ください。

まずは総合的な自動車アセスメントと自動車安全性能についての全般的な説明はこちらです。

自動車安全性能は①予防安全性能と、②衝突安全性能に分かれます。

それぞれの評価の詳細は以下のリンクを参照ください。

※下記のリンクでは、見出し以下の文章は同じに見えますが、クリックしてそれぞれのページに飛んでいただくと個別の説明文があります

上記のうち、予防安全性能評価については、自動運転に近いもの、例えば車庫入れを支援してくれる装置や高速道で一定の車速に保つ装置(レーダークルーズコントロール)等は、評価対象には入っていません。

そういう意味では装備が豪華、価格が高い車が有利かというとそうでもなく、軽自動車も普通車と同じ土俵で戦える評価となっています。

 

2021年度として公表された2021年9月~2022年3月発表分を、発表順に整理して掲載します。なお、NASVAの発表では下記の①と②を同じページ(同一発表の中で兄弟車2車種を扱う)としているため、「第8弾ヴェゼル」が最後になっていますが、車種としては9車種を扱っています。

そして①②は兄弟車でありながら、装備の差異で、評価も異なっています。

まずは、ざっとご覧ください。

 

①日産 ルークス/ルークス ハイウェイスター
総合評価92%  (176.54/190 点)★★★★★
衝突安全A ランク 86% (86.54/100 点)
予防安全A ランク 100% (82.00/82 点)
事故自動緊急通報装置先進型100% (8/8 点)

②三菱 eK スペース/eK クロス スペース
総合評価88% (168.54/190 点) ★★★★☆
衝突安全A ランク 86% (86.54/100 点)
予防安全A ランク 100% (82.00/82 点)
事故自動緊急通報装置 装備なし-% (-/8 点) 

日産 ノート/ノート オーラ
総合評価93% (176.73/190 点) ★★★★★
衝突安全Aランク86% (86.79/100 点)
予防安全Aランク99% (81.95/82 点)
事故自動緊急通報装置 先進型100% (8/8 点)

④ホンダ N-ONE
総合評価80% (153.16/190 点)★★★★☆
衝突安全Bランク76% (76.41/100 点)
予防安全Aランク93% (76.75/82 点)
事故自動緊急通報装置装備 なし-% (-/8 点) 

トヨタ カローラ/カローラ ツーリング
総合評価91% (173.81/190 点)★★★★★
衝突安全Aランク86% (86.77/100 点)
予防安全Aランク96% (79.04/82 点)
事故自動緊急通報装置 先進型100% (8/8 点)

マツダ CX-30
総合評価87% (167.07/190 点)★★★★★
衝突安全Aランク89% (89.93/100 点)
予防安全Aランク84% (69.15/82 点)
事故自動緊急通報装置 先進型100% (8/8 点) 

トヨタ アクア
総合評価91% (173.79/190 点)★★★★★
衝突安全Aランク86% (86.67/100 点)
予防安全Aランク96% (79.12/82 点)
事故自動緊急通報装置 先進型100% (8/8 点)

⑧日産 キックス
総合評価90% (172.31/190 点)★★★★★
衝突安全Aランク85% (85.19/100 点)
予防安全Aランク96% (79.12/82 点)
事故自動緊急通報装置 先進型100% (8/8 点)

⑨ホンダ ヴェゼル
総合評価93%(177.04/190 点)★★★★★
衝突安全Aランク89% (89.92/100 点)
予防安全Aランク96% (79.12/82 点)
事故自動緊急通報装置 先進型100% (8/8 点)

 

個別は上記のとおりです。ほとんどが★★★★★のファイブスターで、これがスタンダードになってきた感があります。

 

次に総合評価、衝突安全、予防安全のジャンルごとにランキング形式で並べてみました。事故自動緊急通報装置は、私の車にもついています。ただ多くは、この装置の利用にあたって初年度無料でも2年目からは有料契約となり、実際に私は2年目以降、契約しておりません。こうした有償無償は点数に反映されておらず、「ついているか、ついていないか」の尺度で点数が入っており、有無がそのまま点数となり、ランキングの意味がないので割愛しました。

 

以下の表をご覧ください。

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衝突安全性能と予防安全性能はどの車種も比例しているのですが、唯一、CX-30だけが両性能では異なるランキングとなっています。衝突には強いが、予防安全性能は少し落ちる、という結果となります。

ルークス兄弟が健闘しています。ただ実際の路上では、車重の差がある車同士、例えば軽自動車と大型SUVが衝突するような状況では、車重が軽い軽自動車のほうがどうしても不利になります。こうしたことまでは、NASVAの試験には反映しきれていません(そこまでやってくれ、というのも無茶な注文ですが)。

 

ともかくいえることは、昨今、発売される車ならば、装備や車体構造的にはさほど安全性能に差はないということです。軽自動車の安全に関する各種性能が向上してきていることは大変喜ばしいことだと思います。

 

ただ、NASVAの試験には反映されていない大切な項目があります。それは運転のしやすさだったり、視界の広さといった、ドライバーを起点とした項目です。どんなに予防安全性能に優れていても、それらを作動させずに回避できるほうがより安全であるし、衝突安全性能が優れていても、これも視界の良さや操作性の高さによって、衝突という事態を招かないほうがよいに決まっています。

 

まあ、いいだせばきりがないのですが、現行のNASVAの各種試験、ないよりかはあったほうがよいですし、車選びのときの一つの判断材料、いやそこまでいかなくても参考にはなるので、活用していきたいものです。

 

本日は長文となりました。最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。