50代からの車選びとライフスタイル研究所

このサイトでは50代以上の方を対象とし、車選びとライフスタイルについて参考になりそうな情報をお伝えしていきます。運転歴35年以上で軽自動車からワンボックスまで9台を乗り継いできました。50代、60代ともなりますと車の選び方や働き方、日々の生活も変わってきます。人生100年時代ともいわれる成熟の世代を楽しく生きるためのクルマ情報やライフスタイル情報、私の考えや思いをエッセイ的にまとめていきたいと思います。

新車購入読本2023 シニア世代の車選び~シートに注目①

UnsplashのArteum.roが撮影した写真

シニア世代に限ったことではありませんが、車の運転においてシートは大きなファクターとなります。ホールド性はもとより、なにより「座っていて疲れないか」という点が大切です。腰が痛くなってきたりすると、お尻の位置をモソモソ動かしたりして運転に集中できなくなり、疲れやすくもなります。

ご近所の買い物20分圏内しか乗らない、というのであれば、どのシートでもさして変わりはないでしょう。

しかし人生も最終章に入ってくるのであれば、愛車とともに高速に乗って、まだ見ていない風景、壮大な自然や造形物、歴史的な資産、訪れたことがない博物館などを訪れ、五感すべて使って新たな刺激を受けたいものです。

もちろん電車や船、航空機の移動も「あり」ですが、どうしても(当然ですが)ダイヤが決められ、そこに合わす必要があり、そしてそのダイヤも乱れたり欠航になったりすることもあるので、必ずしも予定どおりとはいきません。

人によって好き好きでしょうが、私は好きなときに出発でき、好きなときに休憩ができ、そして荷物も「手にもてる範囲」であることを気にしなくて良い点などから、断然、車旅派です。

 

シートによって疲れ方が違う

これまで9台の車を乗り継いできました。すべて片道数百キロという行程を旅行の足として使ってきました。8台目までは、どの車のシートも1時間くらい乗っていると腰に疲れを感じ、カー用品店で腰の部分にあてるクッションや、背中の部分にサポート的なものを買って、シートに装着し、自分好みに近いようにアレンジしてきました。

しかし、こうした後付けパーツ的なものは、特に夏場は蒸れ気味だったりして、疲れは軽減されても、違う不快感が出てきたりしました。

因みに本稿でいう「シート」とは、シート「形状」のことであり、シート表皮の素材のことではありません。本革は見た目はよくても冬は冷たく、夏は高熱になることから、最近は本革といっても座面や背中の部分はファブリックが使われているケースも多いです。またファブリックも改良が進んでいて、昔のように蒸れるような素材は少なくなってきています。

 

話をシート形状に戻します。

シニア層になればなるほど、シートは大切です。シートに違和感がなければ疲れにくく、運転に集中できます。ただでさえ、人間は年輪を重ねるごとに膝が痛い、腰が痛いなどとあちらこちらにガタがでがちですので、ハードによってこれらが防げたり軽減できるのであれば、頼っていくべきかと考えます。

ただやっかいなのは、そのシートが自分に合っているかどうかは、ディーラーで試乗したくらいでは、全くといっていいほどわからない、ということです。kindle本『新車購入読本』でも書きましたが、ディーラーでの試乗は舞い上がり気味で、そもそも慣れない車を隣にお店の人を乗せて、道の指示を受けながら走らせますので、道路状況や不慣れなメーター類に注意がいって、シートがどうのこうのというレベルではありません。

試乗ではそれよりも運転のしやすさ、視界や見切りのよさ、加速感などを感じるのが精いっぱいです。

 

そうなってきますと、参考になるのは実際に愛車とされているユーザーの方がアップされている動画でしょう。こうしたYoutuberの方の中には複数台所有されていて、それらを比較しながら、愛車をあらゆる角度から深堀されている方もいらっしゃいます。

 

一方でメーカーの開発ページも参考になります。

一般的に車種ごとのホームページでは「内装」として一括りになっているので、さほど注目することはありませんが、ほかのページに開発のこだわりのようなお話が書かれていたりします。順にご紹介します。

 

①ホンダ スタビライジングシート

これは2020年2月に発表された技術に基づくシートで、4代目フィットから採用され、その後発売された新型ヴェゼル、ZR-Vなどでも採用されています。

「今回開発したボディースタビライジングシートは、そうしたシート自体の研究に加えて、シートに座る「ヒトの研究」を実施、疲れにくい着座姿勢と支え方を突き止めました。座った瞬間に収まりが良く、走行中に体が安定することで、運転操作がしやすいから疲れにくい。

キーポイントは 骨盤を安定させること

ヒトと疲れの関係を徹底的に研究したことで完成した、疲れにくく、快適なシートです。」

というのがメーカーの説明です。詳しくは以下のリンクをご覧ください

私はフィットユーザーなので生の声をお伝えします。

過去、自分史上、最高のシートです。

前述のように、これまでの車では市販品パーツをシートに取り付けて、なんとか自分好みの座り心地を追求してきました。それと比べても、ホンダのスタビライジングシートは素晴らしいと思います。フィットユーザーがあげている動画でも同様のことをおっしゃっています。

運転していてシートでお尻の位置を変える、ということがなくなりました。その分、運転に集中できます。目の疲れはどうしても感じますが、腰や据わっていることへの疲労は感じません。フィットユーザーがいうことですから、贔屓目は入っているかと思いますが、それでもお勧めできるシートかと思います。

 

次回は他メーカーのシートについてみていきます。