50代からの車選びとライフスタイル研究所

このサイトでは50代以上の方を対象とし、車選びとライフスタイルについて参考になりそうな情報をお伝えしていきます。運転歴35年以上で軽自動車からワンボックスまで9台を乗り継いできました。50代、60代ともなりますと車の選び方や働き方、日々の生活も変わってきます。人生100年時代ともいわれる成熟の世代を楽しく生きるためのクルマ情報やライフスタイル情報、私の考えや思いをエッセイ的にまとめていきたいと思います。

危険回避のドライブ術~危ない車の見分け方①<走行編その2>

前回の続きです。


やたらと車間を空ける車

停止するときに、前の車とかなりの車間(5m以上くらい、車1台は優に入る)をとってとまる車がいます。これは何が危ないかと申しますと、後続を走るこちらとしては、信号が赤になったときなどに、先行車のリアウインドウ越しに、そのさらに前の車の動向も把握します。おおよその車速等から、こちらもブレーキを踏みながら「このあたりで前の車は停止するだろう」とあたりをつけながら速度調整してスムーズな停車を目指すわけです。

 

しかし、こちらの想像以上に早く停止されると最後に強くブレーキを踏むことになり、私の車の後続車も同じことになります。この時点で危ないのですが、さらに右折レーンがあって、後続車に右折したい車がいて、さらに右折専用信号がある交差点では、こうした車は直進レーンから右折レーンに早く入って早く右折したいわけです。

ところが、やたらと車間をとる車がいると、「あと少しで右折レーンに入れるのに・・・」という車がなんとか右折レーンに入ろうと、ウインカーを出しながら前の車との車間を詰めてきます。これに気づいた前の車は、少しでも前に進んで右折レーンに入れるようにしてやろうとするのですが、こうしたやたらと車間を取る方で後方や周囲の状況に気配りできる方はほとんどいないようです。ご自身は、十分な車間をとって停止しているのだから「何が悪い」ということになるのでしょう。

地方都市では交差点によって信号の間隔が長く、一方で右折信号の時間が短かったりする交差点も結構ありますので、こうした交差点では右折車はなおのこと、一刻も早く右折レーンに入って、すきあらば右折したいとなるのです。

よってご本人は車間を十分(過ぎるくらい)にとって安全のつもりでしょうが、後続の車など、まわりの車の危険度を高めているのです。

さらに、反対車線の店の駐車場などから、こちらのレーンに合流したい車にとっては、こうした大きな車間を空けて停めている車の前は絶好のねらい目ということになります。自分側の流れが途切れたところで、この大きな車間のところにフロントをねじ込んできます。もちろん、角度がありますから、きれいにおさまらず、頭はなんとか収まっても半分以上は反対車線に飛び出したままになり、信号が青になれば、やがてはレーンに収まるのですが、反対車線も青で突進してくる車もいるので、状況によっては危険度が高まります。

 

こうした車の後ろにいるのは危ないので複数車線の道にでたら抜きます。

 

やたらと停止までの距離をとる車

前の車との車間は適切に停車するものの、そこに至る過程が周囲を危険におとしいれかねないのが「やたらと停止までの距離をとる車」です。

どういうことかというと、前方の信号が黄色から赤になると、とりあえずガツンとブレーキを踏み、その後、車3~4台分の距離をトロトロ徐行(徐行とはいつでも停まれる状態の速度)で進む車です。

 

これも「やたらと車間を空ける車」同様に、後続車にとっては自車の停車位置を計算しにくく、やっかいです。また複数車線では、「待ってました!」とばかりにその車の前に車線変更して割り込んでくる車も現れます。この割り込んで車は余裕をもってウインカーなどを出しませんから、「入れる!」と思った瞬間、グイっとハンドルを切って割り込んできますから、トロトロ車にとっては晴天の霹靂です。あわててブレーキを踏みますから、速度は出ていませんが後続車も急ブレーキの連鎖となります。

 

またトロトロ車は最終的にどこで停止するのか予想がつかず、こちらがしびれを切らして停止すると、その車はさらにトロトロ進み、結果として私が「やたらと車間を空ける車」になってしまいます。本人は安全のためにそのような停車の仕方をしているのでしょうが、流れを乱すという点において、やっかいな車です。

 

やたらとあおってくる車

一般道で1車線しかなくても、流れにのって走っていても車間を詰めて、あおり気味で接近して車がいます。1車線の道で、前にも車がいて、どうしようもない状況なのに、こうしたあおりを受けると、本当にイヤになります。こちらが前を走っているので逃れようもなく、複数車線になるか、どちらかが右左折で分かれるを辛抱強く待つしかありません。やっかいな輩(やから)です。

 

ウインカーを出さない車

道交法違反ですが、ウインカーを出すべきところで出さないか、出したとしてもハンドル操作と同時でウインカーの意味をなさない出し方をする車は、地方都市ではかなりの割合を占めるように感じます。東京の混雑の激しい道路では、ウインカーを出さないことには車線変更もできないこともあり、右左折や車線変更の際には時間的・距離的に余裕をもってウインカーを出さざるを得ないという事情もあるでしょうが、ウインカーについては圧倒的に大都市圏のほうがマナーがよいと感じます。

地方都市では「ウインカーは曲がる直前に出すもの、そして車線変更のときはスペースがあれば特に出さなくてもよい」――というのがローカルルールになっているのではないかといいたくなるほど、ひどい状況です。先行車が突然ブレーキを踏み、「なにごとか」と思いきや、停止してから右ウインカーを出し、反対車線の流れが途切れるのを待って、反対車線側にある飲食店などの駐車場に進入する、といったことをよくあります。

片側複数車線の場合、停止する前から右ウインカーを点滅させてくれれば、後続車はタイミングを見て左レーンに車線変更できるのに、停止してから右ウインカーでは対処のしようがありません。

片側1車線の場合、中央車線ぎりぎりに寄せて、左側にスペースを作ってくれれば直進車は右折したい車を避けて直進できるのですが、ひどい場合はハンドルを切って車を斜めにして鼻先を反対車線に突き出した状態で右折待ちするケースもあり、後続車は避けることができず、ひたすら待たされ、鼻先を突き出された反対車線側も、これをよけながら走行しなくてはならず、危険度が全体的に高まります。

 

無灯火の車

近年の新車は保安基準でオートライトが義務化されたので暗くなっても無灯火ということはないのですが、それ以外の車で夕暮れ時からとっぷり日が暮れ、夜の闇になってもなぜか無灯火のままの車がいます。ドライバーは無灯火であることに気づかないのでしょう。東京23区などの大都市圏とは異なり、地方都市では中心部を離れると、街灯はなく、そもそも店舗もそれほどないうえ閉店時間も早いので、そうした場所では漆黒の闇に近い状況となります。さすがにその暗さだと前方は見えないので無灯火に気づくのでしょうが、片側2車線以上で店舗も両サイドにあるような道では、周囲の車のヘッドライトやテールランプ、店舗の明かりでなんとかレーンが確認できるものですから、無灯火に気づかない方もいるようです。

やっかいなのは、こうした無灯火の車が、左側の側道や、反対車線側から、こちらのレーンに合流してくる場合です。ボディカラーが白や黄色ならまだ目立つのですが、なぜか私が遭遇する無灯火の車は、黒だったりダークグレーだったりします。

こうした車がヘッドライトの光線の先に突然、現れるのです。慣れるまでは、とっても怖い思いをしました。そのうち、数日に1回くらいはこうしたことに出くわすので、最近は無灯火であることもインプットして運転しています。しかし、無灯火の車の周囲は確実に危険度が増すので、可能であれば距離を置くようにします。無灯火の車が起点となって、事故が発生する確率が高まるからです。

 

速度が安定しない車

速くなったかと思えば、急にスローダウンする。こうした運転は、店などを探しながら運転しているか、オーディオ操作などをしているか、スマホなどを見ながら運転しているか――といった、いずれにせよ運転に集中していない車です。前や周囲の状況をしっかりつかんでいないので、周囲で何かあったときにハンドル操作やブレーキ操作が遅れる可能性が高いです。こうした車とも距離を置く必要があります。

 

会話に夢中で運転に集中していない車

先行車の運転席と助手席で頻繁に会話しているような車にも注意が必要です。ドライバーは時々、助手席のほうを見て会話したりします。これも運転に集中しているとはいえません。前だって時々おろそかになるのですから、そのほかの周囲の状況などに気を配る余裕があろうはずがありません。

こうした車は信号が赤になって停車すると、一段と会話に熱が入るようです。そうなると青になっても発進しません。後続車はイライラし、そうした車のクラクションに押し出されるように、左右の確認もせずに発進するので、こうした車のすぐあとや、片側複数車線での真横も避けたいところです。

 

「わ」「れ」「他県」ナンバーの車

カーシェアやレンタカーの車です。中には運転に慣れている方もいらっしゃるでしょうが、一般的には車にも道にも運転にも慣れていない車、と捉えることができます。

また他県ナンバーは、転勤などでナンバー変更していないだけという場合もあるでしょうが(コロナで行動制限がかかっていたときは、こうした車は「〇〇県在住です」というステッカーを貼っていましたね)、多くはレジャーや旅行で不慣れな道を走っている方たちです。地元の車は、「この交差点は左折、直進、右折それぞれ専用レーンがある」とわかっていますが、地元以外の車は一番左のレーンを走行していて、突然、左折のみの矢印が道路にペイントされているのを見て、あわてて右ウインカーを出して直進レーンに合流してきます。

これは道が不慣れであることを、こちらがある程度予測して、そうした可能性を頭に入れておく必要があります。

 

凹みや傷がある車

これも要注意です。特に左側に擦り傷や凹みがある車は、左の側方感覚があまりない方が運転していると思ってよいかと思います。片側複数車線の道路で、こうした車の左側を並走するようなことは避けるようにしています。

 

総括

これまで見てきた「危ない車」は、

①運転技量がおぼつかない

②他車(他者)のことを全く意に介さない(無頓着)

③運転に集中していない

――のいずれか、もしくは①~③の組み合わせかと思います。

日々運転していて「これは危ない車だな、避けた方がいいな」と、ほぼ直観的に判断し、距離をおくようにしています。今回はこの「直観的に判断」していることを、自分なりに項目として書き出してみました。

車は、自分だけで走行しているときは問題ないのですが、車群という言葉もあるように、一定の範囲にある車同士が連なって道路上を移動しています。そこに歩行者や自転車が絡んだり、信号があったり、合流してくる車がいます。

危ない車の周囲は、事故のリスクが高まります。自車がそこに巻き込まれる可能性が出てきます。運転している心も乱されます。

いずれにせよ、プラスの要因はないので、こうした「危険な車」と出会ったら、極力、距離をおくように努めることをお勧めします。

 

実は、こうしたことを意識してハンドルを握っていると、車種だとか色だとか、「そういえば、前もこの車種だったよな・・・」という「危ない車」の傾向がつかめてきます。これは地域特性などもあるでしょうから、それそれご自身の地域で意識してみてください。

少しでも皆さんの危険回避にお役に立てれば幸いです。本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

次回は「危ない車の見分け方<駐車場編>」をお届けする予定です。