50代からの車選びとライフスタイル研究所

このサイトでは50代以上の方を対象とし、車選びとライフスタイルについて参考になりそうな情報をお伝えしていきます。運転歴35年以上で軽自動車からワンボックスまで9台を乗り継いできました。50代、60代ともなりますと車の選び方や働き方、日々の生活も変わってきます。人生100年時代ともいわれる成熟の世代を楽しく生きるためのクルマ情報やライフスタイル情報、私の考えや思いをエッセイ的にまとめていきたいと思います。

中古車の選び方③~予算をどこにかけるか

UnsplashのDan Goldが撮影した写真

この「中古車の選び方」連載の初回で、「中古車選びは中古戸建てを選ぶようなもの」と書きました。

carselection2021.hatenablog.com

整備費も含めた総支払額、いわゆる乗り出し価格表示に今年の10月から変わります。

詳しくは下記のリンクをご覧ください。

中古車の販売価格の表示が、「支払総額」に変わります!!│クルマに関する情報│自動車公正取引協議会

すでに大手中古車サイトでは、ほとんどが総支払額も車両本体価格に加えて表示されています。

仮に予算が150万円あったとして、どこまで予算を投じてよいものでしょうか。

 

総支払額以外に確保すべき金額

ここまでいろいろ品質評価書がついている中古車の状態を見てみますと、初回登録から10年近く経っているクルマの場合、タイヤの溝の残り具合が「3分」というケースもあります。もう少し残っている場合もありますが、消耗品ですし、時間とともに走っていなくても劣化しますので、タイヤは新品に交換するくらいの予算は確保する必要があります。サイズにもよりますが4本で10万円としておきます。

 

保証がついているクルマを選びますが、それでも保証期間が1年だったり、半年だったり、短いものでは3か月だったりします。主要部品が保証期間を過ぎてダメになった場合に備えて10万円を計上します。

車両によっては追加の保険料を支払うことで、さらに保証期間を延長できる場合もありますが、こちらも延長期間の長短によりますが数万円かかります。

 

そのほか車内の匂いが気になる場合や、シートの汚れ、ヘッドライトカバーのくすみ、ボディに残る小さな傷も自分でなんとかしたくなるので、これらの対応をするための器具やクリーナー、ハンドルの擦れが気になるときは、ハンドルカバーもつけたり、フロアマットも状態によっては汎用品に代えるので、これらの諸費用で数万円、駐車場の初期費用等を合わせると10万円。

 

・・・ということで中古車の総支払額にあてられる資金は120万円+アルファ程度になります。

 

私の場合、別稿「現役引退したら欲しいクルマ」で書いていますように、基本的には車中泊ができるタイプが候補です。普通に考えるとミニバンということになります。

 

あくまで私の感覚ですが、やはりヒンジ式のドアに比べてスライドドアタイプのミニバンは割高に思います。同じ総支払額なら、SUVタイプのほうが程度が良いものが買えるように思います。

 

何を優先すべきか

対象が軽自動車からセダンまで、ということはなく、普通は欲しいクルマのタイプが決まっているものです。私は車中泊ができるミニバンを当初、想定しました。

同じ総支払額の予算内で、年式か、走行距離か、装備か、内外装の程度の良さか、整備・保証の条件――など、どの要素を重視するかによってクルマ選びは変わってきます。

①年式、走行距離

いまは新車価格が高騰していますので、セレナクラスのミニバン、フォレスタークラスのSUVを候補とするなら、冒頭の120万円くらいを限度とすると、まず年式では2013年登録くらいまでを許容していく必要があります。走行距離も8万から10万キロ越えを覚悟しなくてはなりません。

 

この走行距離と年式の関係ですが、走行距離が14万キロあたりでも構わなければ、2013年式よりももっと若い、2016年~2017年式も車種によっては候補になってきます。年式が新しいわりに十数万キロ走っているということは、1年に直すと2万キロ弱で、明らかな過走行車扱いになるため、安くなっているのです。

一方で年式の割に走行距離が短い、1年で5000キロくらいだと高くなるか、といえば、こちらはそれほど評価はされないようです。

 

本当は5年落ち~7年落ち程度のクルマを狙いところですが、それですとあまり中古車なではの価格メリットがないように感じます。

現代のクルマは10万キロくらいはへっちゃらで、メンテをしっかりしていれば10万キロ近く走ってきたクルマでも大丈夫ではないかと考えています。

中古車選びでは、高い次元でバランスがとれいているクルマがあれば、それが理想なのですが、現実には「あちらを立てればこちらが立たず」で、どれかを犠牲にしないと、すべてが中途半端になってしまうので、割り切りが必要かと考えます。

 

②安全運転支援システム等の装備

2013年式くらいでも衝突回避ブレーキ、車線逸脱警告、さらにクルーズコントロール、レーンキープまで備えたクルマも選べます。同じ予算で少しでも新しい年式を、となりますと、こうした装備はついてないことが多いようです。2020年近くにならないと、グレードを問わず全車に安全装備を標準で備えるという時代にはならないので、2010年代は車種によってもグレードやオプションの度合によって差があります。

 

私としてはクルコンがついているなら、レーンキープも絶対欲しいところです。クルコンだけ、という車両も多く、逆にレーンキープまでついているならほかの安全支援もついているケースが多いので、この点でも私の場合、年式を犠牲にして安全装備の充実を優先します。

 

③内外装の程度

品質評価書はかなり厳しいです。この基準でマイカーを採点したら、評定で4くらいがいいところでしょう。ぶつけたりしていませんが、下部に線キズは数カ所ありますし、ホイールにだって線キズがあります。

フロントガラスは大丈夫なのですが、リアガラスに一部、擦ったような跡があります(自分では記憶がないのですが)。

内装はきれいにしているつもりですが、ステアリングに擦れはありますし、荷物を載せたときにできたと思われる浅い傷(擦ったあと)が車内にはあります。

毎日、通勤で利用していますから、運転席のサイドにはシワがより、多少のへたりはあります。

 

こうして考えると、使用していたわけですから、年数相応の傷等は仕方ないと思います。線キズくらいなら、自分で補修しようと思います。しかし、どうしたらそんなにあちらこちらに傷がつくの?というようなクルマもありますので、品質評価書があるクルマはそれで、ない場合は現車で確認するしかありません。

サイトでは写真が掲載されていますが、よほど傷を意識したアングルで撮影されたものでない限り、いくら目を凝らしても、そして評価書で傷の位置を把握していても、引きで撮られた写真では、確認することは、まず、できないと思います。

 

品質評価の評点でいくと「4」となっていればOKと思っています。

3.5は、クルマによって微妙なものもあります。4.5はこの価格帯ではめったにお目にかかりません。ちなみに5が最高ですが、これは新車、新古車だとお考えください。

 

このように内外装の傷などについては寛容な私ですが、それでもこれだけは勘弁、というのはあります。シートのシミなどの汚れと、車内の匂いです。タバコの匂いは苦手です。

 

これらは残念ながら現車を確認しないとわかりません(それでも「車内に匂いあり」と表示されているものもあります)。ある程度の匂いは、アマゾンでも売っている市販品の匂い取り(煙を噴霧して数時間密閉しておくタイプ)が効くようです。

 

私の場合、年式がいっていようが走行距離が伸びていようが、大切に扱われてきたクルマかどうか、というところが判断基準となります。

そうした意味でワンオーナーのクルマは、整備簿もついていることも多く、メンテも行き届いているのではないかな、と思います。

 

私が見た限りですが、スバリストというだけあって、フォレスターは他車種に比べてワンオーナーのクルマの比率が多いように感じます。

 

④整備と保証

これも販売店によっては、「現状渡し」という感じで、整備もつけなければ保証も一切なし、その代わり安いですよ、というところもあります。考え方ですが、私がみる限り、それほど価格差はあるように思えず、中古車だけに最低半年の保証はついていたほうが安心です。

 

⑤自衛策

上記の④と関連しますが、お目当ての車種の過去のリコールについては必ず調べておくことをお勧めします。メーカーリコールですから、対策が済んでいることが普通ですが、それがなされていないと、リコールがかかるくらいですから、かなりの確率で不具合がでます。

 

具体例を挙げます。セレナは私の中で最有力な候補でした。玉数も多く、価格もこなれていてシートアレンジも多彩、見た目は古さを感じますが、2014~2016(C26型)あたりかな、と思っていました。

しかしYouTubeをみていますと、エンジン不調が多く報告されています。そして今年1月にリコールがかかりました。対象は2012~2016製造のセレナです。

------日産HPから引用---------------

アイドリングストップ付スマートシンプルハイブリッド仕様車のECOモータ(注:オルタネーターのこと)において、内部ベアリングのシール仕様が不適切なため、シール性能が不足し異物が侵入するとベアリングが破損し異音が発生することがあります。そのまま継続して使用した場合、ECOモータが故障しエンジンが停止するおそれがあります。

ECOモータを対策品に交換します。

なお、対策品の準備ができるまでの間、遮熱カバーを取り付け、部品準備ができしだい改めて案内し対策品に交換します

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上記のように、今は応急処置だけで、対策品は2023年の秋以降でないとそろわない、と言われたとの情報があります。私が買おうと思っているのは2024秋~2025春ですので、それまでに交換されているといいなと思います。

これがきっかけでセレナのリコールを調べてみますと、他車種に比べて多いと感じます。中古で買う場合は、こうした点もチェックポイントです。

 

スバルは親切で、車台番号を入力すれば、一発で対象のリコールが検索できる仕組みがあります。現車を確認しなければ車台番号まではわかりませんが、年式によって事前に調べることはできます。

 

⑥こだわらないところ

私の場合ですが、ボディカラー、電動シート、シートヒーター、USBの数、ドラレコ、ETCの有無(なければ自分でつける)、音楽系の装備(スマホから流して車内で音楽を聴くことはない)等には全くこだわりません。

 

 

いかがでしたでしょうか。

次回は販売店の選び方について書いていきます。

 

 

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