皆さんは一日、何回歯磨きをしていますか?
朝と夜、あるいは朝、昼、晩の三回という方が多いでしょう。
ところが45年前は、「1回以下」が72%だったというのです。
2/26付日経新聞のコラム「ヒットのクスリ」でこんな記事がありました。
いつから日本人は歯や口腔内の衛生に関心が高まったのでしょうか。
それは、どうも1989年に政府と日本歯科医師会が提唱した「8020」運動がその火付け役となったようです。
お聞きになったことがありますか、8020運動?
80歳でも自分の歯を20本残そう、というものです。
では、そもそも歯は何本あるのか、ご存じですか?
親知らずをのぞいて28本だそうです。
となると80歳で20本なんて余裕じゃないの、と思いがちですが、そうではありません。
例えば65~69歳は1986年ごろは11.5本しか自分の歯が残っていなかったのです。
それが1986年には21.6本と、ほぼ倍増しているのです!
政府や歯科医師会の運動もありましたが「芸能人は歯が命」の「アパガード」や「つぶ塩」などのCMが流れて意識が高まったようです。
リステリンやモンダミンなどの洗口液のCMも記憶に残っていますよね。
また、口臭や体臭を気にするように日本人の意識も変化してきました。
また近年では歯周病などと糖尿病、血管の動脈硬化などとの関連も指摘されています。最近ではコロナ感染症予防にも有効なようです。
「歯磨きなど口腔ケアを徹底し、お口の中の細菌数を減らすことで予防できることが知られています。また、かぜやインフルエンザについても、特に歯周病原細菌を減らすことによって、その原因であるウイルスの細胞への付着を阻害できることが明らかになっています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因であるSARS-CoV-2もインフルエンザウイルスと同様な付着様式であるため、適切な口腔ケアは当該疾患に有効です。」(下記の東京医科歯科大学付属病院のサイトから引用)
新型コロナウイルス感染症に負けないマメ知識 - 東京医科歯科大学医学部附属病院
※このサイトの記事は結構、役に立つかと思います
2/1の本ブログでも書きましたように、私は歯磨きが苦手ですが、単に歯や歯茎にとどまらず、全身への影響があると知ってからは、上記サイトにあるように、歯を完全にきれいにすることはあきらめ、歯磨きによって少しでも細菌を減らす、という目的に切り替えています。
歯磨きはどんなにやっても、歯医者さんにほめられたためしがないので、四半期ごとに歯医者さんに行って、歯垢を取ってもらったり、虫歯などの早期発見に努めることでOKとしています。
興味深い傾向としては、日本人の人口が減っているのに、歯磨き粉や歯ブラシなどのオーラル市場は、逆に伸びているといいます。
これはどうも二つの要因があるらしく、一つは家族で一つの歯磨き粉、から、一人に専用の歯磨き粉へと買う量が増えたことと、今では199円以下のお手頃価格の歯磨き粉は比率が下がり、プレミアムものが増えたこともあり、単価が上昇しているといいます。
確かに売り場では、裸でチューブだけがポンとおかれているコーナーよりも、銀などが使われたパッケージに入った高級そう(よく効きそう?)なやつのほうが幅をきかせていますよね。
100円台から1000円を超すものまで、価格に10倍の差がある日用品もそうはないかな、と思ったりもします。
歯磨き粉だけではなく、歯ブラシも実に種類が豊富ですね。家内のお供として(ドライバーとして)スーパーに行ったとき、陳列棚をみていると、いろいろな発見があります。
私として思うことは、洗口液の普及もオーラルマーケットの拡大に一役買っているのではと思うのです。私自身も、歯磨き下手なので、あとはリステリンの最強タイプのやつで寝る前に口をゆすいで、「自分としての最高の努力はした」という自己肯定感に浸って寝床に入るようにしています。
特にコロナが広がってからは、私の行く歯医者さんでも、まず手洗いとリステリンによる口腔洗浄をやってから、診察券を出すようになっています。
かつてオジサンたちは、昼食後、楊枝でシーハーしていましたが、今は、私の職場もそうですが、そして私もそうですが、性別・年齢に関係なく、マイコップと歯ブラシをもって歯磨きにいそしんでいます(コロナ感染対策もなかりなく、のうえで)。
本日もたわいもないお話にお付き合いくださり、誠にありがとうございました。