50代からの車選びとライフスタイル研究所

このサイトでは50代以上の方を対象とし、車選びとライフスタイルについて参考になりそうな情報をお伝えしていきます。運転歴35年以上で軽自動車からワンボックスまで9台を乗り継いできました。50代、60代ともなりますと車の選び方や働き方、日々の生活も変わってきます。人生100年時代ともいわれる成熟の世代を楽しく生きるためのクルマ情報やライフスタイル情報、私の考えや思いをエッセイ的にまとめていきたいと思います。

車のDIY~フロントカメラの取り付け(準備その2)

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途中で新型ヴェゼルの試乗の記事を挟んでしまいましたが、前回の続きです。

前回とは、これ↓です。

carselection2021.hatenablog.com

被膜をむいた銅線を、圧着接続端子の金属管の片側に入れて、電工ペンチでかしめます。ここでもサイズ別になっているので、「0.5」のところに金属管をもってきて、かしめるのですが、油断するとケーブルがスルッと抜けてしまいます。手でおさえたり、テープでケーブルを机に固定したりなどして、抜けを防止しつつ、かしめます。

 

しかし・・・。

 

自分ではかしめたと思って、電工ペンチをはずして、試しにケーブルを引っ張ってみると、抜けてしまったではありませんか。すでにかしめてしまった金属管は使いものになりません。さらにやっかいなのは、片側はうまく圧着できて、もう片方が失敗、というケースです。こうなると成功した側もケーブルを切断してやり直しです。

 

さらにさらに最悪なことは、ダブルケーブルを使っていたため、片方のケーブルの接続は両側ともうまくいっていたのに、もう片方のケーブルの接続が失敗して、やり直しのためにケーブルを切断した場合は、ダブルケーブルの左右で長さが違ってしまいます。

こうなると、うまくいったほうのケーブルの接続部分も両側を切断して、すべて一からやり直しです。これにはめげました。

 

さらに金属管で接続した部分には黒いスリーブを被せ、「ライターやドライヤーで熱を加えて」収縮させることで防水、絶縁を図るのです。下の写真の黒いチューブです。

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最初、ドライヤーを「ハイ」(カタカナでこうかくと自分が「ハイ」になったみたいです、High)にして長時間あてていましたが、持っている自分の手はドライヤーの熱で熱くなるのですが、チューブは一向に収縮してくれません。

いい加減なところであきらめて、ガスコンロで軽くあぶりました。

なかなか丁度よい。とはいかないもので、ケーブルにお焦げがでそうになりながら火力や炎との距離を調整しながら、なんとか圧着させました。

 

必要は発明の母・・・か?

上記の教訓から、自分なりに圧着接続端子の接続方法を編み出しました。

それは冒頭の写真にあるように、最初から電工ペンチの所定のサイズのところに金属管を挟ませておくのです。そこに被膜をむいた同線を左手で差し込み、右手は渾身の力をこめて電工ペンチを握りしめます。

「こんなにやってしまっていいの?」と思われるかも知れませんが、そのために電工ペンチはかしめる穴がサイズ別になっているのです。

これだけ力をいれると、電工ペンチを開いて金属管を抜こうと思っても、結構、シッカリと電工ペンチに食いついたままでいます。それを手でゆらしながら、はずしていきます。

このくらいやると、ケーブルが金属管から抜けることはありません。

 

ご存じの方も多いかも知れませんが、延長のためにケーブル同士を接続するときには、ギボシですとか、さらに容易に接続できる「接続コネクター」といったものがあります。しかし今回なぜ、それらを使わなかったかといいますと、それらは体積をとってしまうからです。そういう意味では、圧着接続端子を使うことが、最もケーブルの太さに近い状態のまま、ケーブルを延長できるのです。

 

これには思惑が当然、ありまして、車内では内装の中にうまくはめこんで隠そうという魂胆があるのです。そのときに接続コネクターなどを使用したら、ぽっこりと膨らんでしまい、内装の継ぎ目部分にはめ込んで配線していくことなど不可能になります。

 

何回もの失敗のあと、自分で編み出した電工ペンチの使い方により、短時間でケーブル同士を圧着接続端子を用いて接続することができました。

 

コルゲートチューブへのケーブルの入れ方について

これも体験談を残しておきます。エンジンルーム内に配線させることになるので、ケーブルむき出しというわけにはまいりません。コルゲートチューブの中に配線を入れこんでいきます。

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最初は爪で、コルゲートチューブの中にケーブルをはめ込んでいったのですが(ちなみにコルゲートチューブは縦に切れ込みが入っています)、爪がはがれそうになり、途中から内装はがしでチューブの切れ目を開いて、そこにアイスクリームについてくる透明な小さなプラスチックスプーンを使ってケーブルを押し込んでいきました。

後に知ることになるのですが、コルゲートチューブにケーブルを入れ込む道具が何種類もあるようです。数百円で買えるものです。

これから私と同じような作業をしようと思う方は、ぜひ、こうした道具を利用されることを強くお勧めします。

作業効率が天と地ほども違います。

 

次回は大きな「挫折」について語っていきます。

 

本日もお読みくださり、ありがとうございました。

 

 

車選び:新型ヴェゼルの私的考察⑤「試乗編」

f:id:downsizer:20210703232022j:plainフィット4(GR系)の1年点検でディーラーに行った際、新型ヴェゼル(e:Hev、AWD,グレードはZ、ブラック)を街中、20分程度ですが試乗させてもらいました。

上の写真は、いただいてきたパンフレットの表紙です。

 

ファーストインプレッション

やはり「大きいな」という印象でした。車高の高さ、ホイール(18インチ)、ボディ同色フロントグリルなどが相まって、そうのような印象になったのだと思います。

パンフレットや写真、動画で見ていたとおりの印象でした。

 

運転席に乗り込んでみて

乗り込みは車高が高い分、体を沈めるということもなく、左足を入れて、お尻を座面にすっともってきて・・・という具合で、ごく自然な感じでした。動画によっては、Aピラーの傾斜によって、乗り込みにくさを感じた、というものもありましたが、それは感じませんでした。

①アイポイントが高い

アイポイントがフィットに比べて、当然ですが、高いというのが第一印象です。

動画では、フロントガラスの傾斜によって、運転席に乗り込むときに頭をぶつけないように注意する必要ありとのコメントもありましたが、それは感じませんでした。

②運転席と助手席の間隔が広い

実際の寸法以上に広く感じました(実際は外寸で95mm違うので、内寸はそこまでではないと思いますが、広く感じました。

③左右の見切り、前方のノーズの先端の感覚がつかみやすい

フィット4はスラントノーズで、先端がわかりにくく、左右もボンネットからは見えないのでミラーと車幅感覚が頼りでした。しかし、ヴェゼルは想像以上に見切りがよく、車両感覚はつかみやすかったです。

これなら左もぎりぎりに寄れるので、運転しやすい印象でした。

この点は以前、このブログでも注目点としてあげていました。

carselection2021.hatenablog.com

④内装の雰囲気がフィットに似ている

私のフィットの内装も黒で、試乗したヴェゼルも黒。ソフトパッドの使っている部分などもよく似ていて、ドアの取っ手の大きさやメーターパネルまわりは異なりますが、運転席に座った感覚はフィットと同じでした。

またフルオートエアコンのダイヤル式物理ボタンの数や配置も同じで(厳密にはヴェゼルのZグレードは左右独立調整機能があり、ダイヤルの役割は一部異なりますが)、全く違和感がありませんでした。

さらにハンドルとシフトノブも本革ですが、これもおそらくフィットと同じかと思います。右手でハンドルを触り、左手でシフトノブを握った左右の手の位置といいますが、腕の角度といいますか、これも全く違和感がなく、まるで自分の車の運転席に座ったかのような錯覚にとらわれました。

⑤サイドミラーも見やすい

これも動画の中には、ミラーがドアの付け根から生えているのではなく、Aピラーから少しだけ離れたところに付いている、いわゆる「フラッグ型」と呼ばれるタイプで、中には、「もう少し前(Aピラー寄り)のほうが見やすい」との指摘がありましたが、私は気になりませんでした。むしろ、Aピラーとサイドミラーの付け根にスペースがあり、そこが死角にならないので、安全確認はしやすいと思いました。

 

後席にも乗ってみました

後席にも乗り込んでみました。こちらの印象は、フィットと居住空間は変わらないな、というものです。どちらもリクライニングこそできませんが、足元空間は同じように広かったです。これも動画の中には、頭上空間や、クーペスタイルゆえの傾斜による圧迫感を指摘していたものもありましたが、私は気になりませんでした。

ヴェゼルのほうが全長は300mm以上長いのですが、これはフロントノーズや荷室に使われているように思いました。

乗り降りのしやすも、1回しかやっていませんが、「明らかに○○」という印象はありませんでした。

ただ、外から乗り込むときの後席ドアが目立たないようにCピラーがおりていったあたりにあるので、普通の車のドアノブの位置に比べると多少は操作しにくいなとは感じました。

 

荷室

荷室はフィットとは奥行も左右もサイズ的に大きく、いっぱい積めそうだな、と思いました。フィットは後席も広い分、荷室スペースがどうしても限定的になり、洗車用具など積んでいますと、買い物したものを載せるスペースがあまりとれず、後席が荷室のリリーフ役をやっているのが我が家の常です。

 

試乗してきた印象

試乗といっても20分程度ですし、道路状況的にもいきなりアクセルを踏み込むというわけにはいきませんが、運転したときの視界(見切り)、街乗りの加速フィールとブレーキフィール、乗り心地についてはなんとなくわかったような気がします。

視界

今回、試乗した道路の一部は、片道2車線でしたが、左側車線は歩道の柵ぎりぎりで走るような道でした。あえて右車線には移らず、左側方感覚のつかみやすさを試したのですが、乗りこんだときの印象そのままでした。そのほかの視界も特に気になるところはありませんでした。リヤウインドウが寝ているのでどうかと思いましたが、ルームミラーからはよく見えました。

アクセル、加速感

街乗りなのでそれほどはっきとはわかりませんでした。e;Hevの先入観があったからだと思いますが、思ったよりエンジンがかかるな、という感じでした。エンジン駆動というより、発電にためにエンジンが回っているようです。私はどちらかというとエンジンの音がしているほうが、車を運転していると感じるほうなので、エンジンが発電用途でまわっていることは全く気になりません。

ハイブリッドなのでその分、車重があるのですが、そのわりには停止からの始動もフィットのガソリン車(1.3L)に比べると、すっと出ていく感じでした。

ブレーキフィール

これもヴェゼル回生ブレーキの効きをパドルシフトで4段階に調整できるのですが、試乗車は一番緩いモードの設定だったと思います。ガソリン車のフィットのブレーキフィールと全く同じでした。

乗り心地

路面が荒れた道は、それなりに突き上げ感があります。これは18インチというタイヤのサイズ径と50という扁平率のタイヤによるものかと思います。しかしフィットも16インチの60なのですが、それなりにゴツゴツ感はあります。

評論家の方がおっしゃるように、どこまでサスペンション等の味付けによって変わるかは、そこまで繊細な感覚を持ち合わせていませんが、ホンダは全体的に堅めのセッティングかなと思います。小さな段差を乗り越えたとき、ゴツとした感じは座面に感じますが、すぐに収まります。

メーター類

ここはフィットと異なるところです。運転席前のメーターは、左は針が速度を指すアナログ表示、左がさまざまな情報を提供するゾーン(回生ブレーキの状況やエンジンとモーターの関係等)、そしてそれらの間にマルチインフォメーション的なエリアがあります。ここでもなぜかデジタルで速度表示がなされ、同じゾーンに標識認識機能が認識した標識が表示されます。

慣れの問題かとは思いますが、フィットのシンプルなメーターに慣れた身としては、ちょっとごちゃごちゃしているなと感じました。

操作感

ウインカーレバー等の操作性やブレーキホールドからの復帰の感覚など、これもフィットと全く同じでした。

 

全体的な印象、評価

よくも悪くも、”視界が高く、ちょっと広くなったSUVライクなフィット”という感じです。内装やスイッチ類含め、あまりにしっくりきすぎて、フィットから乗り換えても、内装的には「代り映えがしない」という印象でした。

もし車を次に乗り換えるなら、「おお、新しい車がきたぜ」という感触を持ちたいのですが、ヴェゼルですと、それはないと思います。本当に慣れ親しんだ感覚そのまま、という感じなのです。

 

冒頭で触れていませんが、シートもフィットから採用されたボディスタビライジングシートがヴェゼルでも採用されており、座った感じも、本当にしっくりきます。おそらく長距離ドライブでも腰痛などはでないでしょう(フィットで高速を3時間くらい走っても全く疲れません)

代わり映えがしないからダメか、となるとそうとも言い切れません。乗ってしまうとe;HevのAWDもいいな、と思ってしまいます。運転の安定性という観点からは操作も同じだし、ホンダセンシングも使い慣れているし(作動のクセみたいなものも含めて)、これはこれで「アリ」なのではないか、というもう一人の自分もいます。

 

問題は、やはり価格と装備のバランスです。

Zグレードとなると車両価格だけで312万くらいします。

最安値のガソリンGグレードですと2WDで228万円、これですとシートヒーターもステアリングヒーターもつかず、本革のステアリングやシフトノブもつきません。

ホンダの安全運転支援装置は、私としてはかなり気に入っており、そういう意味では、もし買い替える機会があるとするなら、スバルもマツダもいいけれど、やはりホンダも捨てがたいという心境です。

そうなりますと、最近、やたらと車種の整理が進行するホンダの中にあって、可能性があるならヴェゼルか、ということになります。あとは数年間のうちにどれだけ貯蓄ができるか、今よりも広い道に囲まれている家(現状では1790mmの車幅はかなり厳しい)に引っ越せるか、などがポイントになってきます。

 

今回、ディーラーの方が「もう一周して、少し踏み込んでみますか」という提案もいただいたのですが、点検が終わっていたことと、次の予定があったのでせっかくのお申し出を受けることができませんでした。また点検の折にでも試乗させてもらおうと思います。

やはり試乗とは良いものですね。数年間は買い替えの予定がなくて申し訳ないけれど、機会があれば新型フォレスターやCX-30あたりも試乗したくなりました。

 

一方で、試乗してくると、旅行に行ってそれなりのホテルに泊まって満足しても、家に帰ってくると「我が家が一番」というのと同じで、点検を終わって乗り込む愛車が、なんとも愛おしく思えてくるから不思議です。

 

本日もたわいもないお話にお付き合いくださいました方々、本当にありがとうございました。

 

 

車のDIY~フロントカメラの取り付け(準備編その1)

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Amazonから製品到着

その後、無事に発注したカメラ・モニターセットが届きました。

梱包も立派で、説明書もカラーで冊子スタイルになっていました。多少、怪しいところはあるものの、翻訳ソフト以上の日本語になっていました。

また「大活動」(おそらくキャンペーンといいたかったのだと思いますが)と題したチラシが入っていて、到着後24時間以内に注文番号などを書いて所定のアドレスにメールをすると、詳しい案内が届くというもの。

FMトランスリミッターや2口シガーコンセント、Amazonギフト券(800円分)などがプレゼントされるようです。

その詳しい案内というのは、おそらく高評価のコメントを書いてくれれば、というものかと推察します。

 

私はというとその期限は過ぎてしまったし、むやみにメルアドをお知らせするのもな、と考え、特にエントリーしませんでした。

 

まずやったことは、とりあえず配線をつないで、車に持っていって正常に作動するかをテストしたことでした。幸い、無事に映像信号もきていて、モニターも普通に映りました。テストレベルでしたが、水平方向の視野角は170度はあるかなという印象でしたし、モニターで確認した映像もそれなりでした。そこそこは期待通りの製品だなと感じました。

 

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この画像がなんだかわかった方は車のDIYにお詳しい方とお見受けいたします。

 

手強かった圧着接続端子

これは圧着接続端子というものです。なんでこんなものが必要になったかと申しますと、製品に付属していた電源ケーブルの長さがフロントカメラの設置予定場所から室内モニターや、電源までの引き回そうとすると不足するため、同じような太さ(0.5sq)のダブルケーブル(赤と黒のケーブルがくっついているもの)を買ってきて、これをオリジナルのケーブルに接続して延長するわけです。購入前に付属しているカーブルの長さが明確ではなかったため、この程度の作業は生じるだろうなと想定していました。

ですのでケーブルや端子を扱っている初心者向け動画をみて、この日に備えていたわけなのです。

ケーブル同士を接続するにはギボシと言われるものや、コネクタと言われるものなどがあります。しかし、最もスペースを取らずに、あたかも1本のケーブルかのようにスマートに接続できるのが圧着接続端子でした。

 

動画で見る限り、失敗のしようがないように思いました。もちろん、前回ご報告したように、電工ペンチも手元に用意していますし・・・。

よくよく考えれば、作業に失敗した動画なんて、そうはあがっているわけはなく、いとも簡単にケーブル同士を接続できると楽観するに十分なものでした。

 

電工ペンチの扱いがぎこちない

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以前に電工ペンチを手にしたのは30年くらい前でした。その時と何が違ったか?

いや、道具でなく私のほうですが・・・。

「小さな文字が見えない」。

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いまだ眼鏡をせずに頑張っているのですが(免許も眼鏡なし)、電工ペンチに書いてある細かな数字の読み取りに苦労しました。数字だけではなく、所定の(扱うケーブルの太さに合わせた)窪みに、ケーブルを入れて、被膜を剥いだり(ここは左右がカッターのようになっています)、端子をかしめたり(この部分はケーブルごとの大きさに合わせて、いい感じで圧着できるようになっています)するわけなのですが、それぞれの窪みにケーブルを入れることにも手こずりました。

 

各サイズの窪みの間隔が5mmくらいしかなく、05の数字のところに狙いを定めてケーブルをもってくるのですが、これがちょっとしたことで、隣の0.7だとか0.2だとかの窪みに入ってしまうのでやっかいです。サイズが違うところにいれてペンチを閉じて引き抜くと、0.7だと被膜がむかれませんし、0.2だと銅線まで切れてしまいます。

 

被膜むきはペンチの下のほう、手で握るやや上あたりですが、かしめるときは電工ペンチの上部を使います。これも細かにサイズがあるので、正しいサイズのところでかしめないと、つぶれてしまったり、圧着不足でケーブルが抜けてしまいます。

 

それでも被膜をむくほうがなんとかなりました。

失敗としては、被膜をむく長さを長めにしてしまって、すると圧着端子の金属管からはみ出してしまいました。5mmくらいが適正の長さのようです。長めに向いてしまったときは、銅線を適切な長さとなるよう、カットしました。細かな銅線があちらこちらに飛び散り、掃除が大変でした。

 

しかし、本当の苦労はここからでした。次回に続きます。

 

 

 

 

 

車のDIY~フロントカメラの取り付け(計画編その2)

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前回のブログで、「いくつかの難題」と称して、

①エンジンルームからどうやって配線を室内に引き込むか
②電源はどこから取るか
③エンジンルーム内の配線の取り回しはどうするか
④フロントカメラの選択

――の4点を挙げ、②について次回に「続く」としていました。

 

今号では結論です。シガーソケットから取ることにしました。

「な~んだ」という声が聞こえてきそうですが、最初のプランではこうでした。

同じシガーソケットでも、そこからカメラやモニターの電源を直接取るのではなく、

シガーソケットから伸びた電線が小型のボックスにつながり、そこに4組のプラスとマイナスの端子を差し込むことができるといういうものです。エーモン工業でこうした製品を販売しているのです。この4組の差し込み口の抜き差しはすごく楽で、今回でけではなく、将来、フットライトなどを増設したときのことも考え、これにしようと決めたのでした。

元の電源をシガーソケットから取ることにしたのは、前回、書いたようにヒューズボックスの位置がとんでもない場所にあって、作業性がすこぶる悪いこと、仮にニューズボックスから取ったとしても、カメラ等との配線の間にヒューズをかます必要があること、これに対し、シガーソケットタイプは、この中にヒューズが内蔵されており、手間がかからないこと、デメリットはシガーソケットを増設しなくてはならないこと(これはカー用品店でいろいろ売っているので入手は容易)、というそれぞれのプラスマイナスを検討した結果でした。このほか、ナビ裏の配線からエレクトロタップをかまして電源をとる、ということも理屈上は可能ですが、先人の皆さまの動画を拝見すると、その作業量が大変そうで、これも「パス」となりました。

 

というわけで、最も安直な方法を選んだのですが、次にお話しする理由によって、様相が変わってきたのです。

 

意外な落とし穴

自分で書いておいて全く順番どおりに話が進まないのが、なんとも私らしいところなのでご容赦ください。④の「フロントカメラの選択」に話が飛びます。

 

これはもう、Amazonのありとあらゆるレビューを読みまくりました。

データシステムのカメラが良いのはわかっているが、高いので(1万円以上)、なんとか、それに代わるものを探す、という方針のもと、

・垂直方向はともかく、水平方向の視野角は180度は欲しい

・どのような配線ケーブルが付属されているか、画像等から明確になっていること

・防塵、防水がしっかりしていること(IP69あたりが望ましい)

・夜間もなんとか視認できること

・リアカメラ兼用製品でもよいが、フロントカメラとして使用した人のコメントが確認できること(きちんと正像となるか等)
・フロントカメラの取り付け(配線以前の問題として)が容易であること

Amazonのユーザー評価で「4.0」以上はほしい
――という条件で探しました。

 

金額的には2000円台から6000円台まで見つかりましたが、上記の条件でかないそうなものは、4000円台のものでした。

ほぼ、これにしようと決めたあとで、モニターをどうするかという問題が浮上しました。ホンダの純正ナビを装着している関係で、そこに外部カメラの映像を映し出すのは難しいようです。そこで4~5インチ程度の安い(2000円~3000円台)モニターを買って(この設定にも無理があるのですが)、そこに映像を出力すればいいや、と考えていました。

 

いざ、どれを買うか決める段になって、大いに悩むことになるのです。

その理由は、まずAmazonのユーザー評価で4.0に届いていないものばかりで、コメントも真っ二つという状態です。「全く問題なし、良い買い物ができました!」という喜びのコメントから、「映像信号以前の問題として”何も映らない”」というものや、「3台購入したが全滅(これは私による超訳ですが結論としてはこういうこと」「1週間で映らなくなった」「半田がとれて、中でカラカラ音がしている、半田をつけ直したら作動した」などの声があり、数百人が購入済でこの状態でしたので、躊躇しました。

 

ここから長い葛藤が始まりました。

一気に結論に飛びます。

 

8000円程度のカメラ・モニターセットを買うことにしました。

前述したカメラ購入条件のうち、「水平の視野角」のみ妥協しました。

170度です。もともとセールストーク的にはリアカメラのほうが前面に出ているのですが、正像にできること、実際にフロントカメラとして利用されている方の詳細なコメント(2行くらいで終わっていない、という意味で)が4件あり、ほかも条件を満たしていました。100%の確認はできていないのですが、モニターもカメラもシガーソケットから電源をとるタイプのようです。

 

というわけで、当初と中身は変わってきたのですが、シガーソケットから電源をとる、ということの結論に変わりはありませんでした。

ここから先は、ともかく現物を見て作戦を立てるしかありません。

そこで上記のセットを早速、Amazonで注文しました。到着したら現物を確認しながら、必要な部材を買ってこようと思います。

ちなみにエーモン工業の「よく使うクルマの配線工具セット」※ほか、いくつか絶対にいるだろう道具、材料類を大きなホームセンターで買ってきました。

あとでAmazonで見ると、上記は2000円超したのに、Amazonでは2割以上安くて、ちょっと損した気分でしたが、道具や材料は現品を確認しながら買うことも大切なので、そこは割り切りました。余計なことですが、Amazonがいつも安いとは限らず、ホームセンターで600円くらいの道具は、Amazonだとほぼ同じ値段、しかし楽天だと4割くらい安かったりしました(送料を加味すると同じくらいになるのかもしれません)。

※内容物は以下のとおり:
電工ペンチ:1本、検電テスター:1個、内張りはがし:1本、コネクター圧着専用プライヤー:1本、スパナ:1本、接続コネクター:8個(4セット)、配線コネクター:3個、異線径配線コネクター:2個

 

次は「①エンジンルームからどうやって配線を室内に引き込むか」について書いていきます。本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

 

車のDIY~フロントカメラの取り付け(計画編その1)

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車を買ったときに、ディーラーオプションで視界には入っていたものの、価格との見合いでパスしたものがありました。フロントカメラです。

しかし日々、運転している中で、自宅からすぐのところに左右の見通しが悪い、そして道幅が狭いT字路があります。私はこのTの上下の線を、下から上に向かって進み、突き当りを右折するのですが、朝の時間帯、近辺の信号が青になっていると、近くの高校に通う高校生たちが、あまり車が通らない道ということもあって、T字路の左右方向のうち右方向から猛スピードで突っ込んできます。また時々車も左方向からきます。これがハイブリッドということもあって、音がしないのです。

 

こちらとしては、相手を視認できないエリアのときは、もっぱら他人頼みとなり、私の車を左右からくる相手に視認してもらい、止まるなりクラクションを鳴らしてもらうしかありません。私はというと慎重にハンドルを少しずつ切りながら、相手を視認できた段階でようやく主体的な行動ができます。

 

やっぱりフロントカメラがあったほうがいいな・・・とこの頃思い始めました。

オートバックスなどで売っていて、取り付けまでしてくれるといいのですが(それもディーラーよりも安く)、最近は仕事が立て込んでおり、なかなか店に見に行くという時間もとれません。そもそもフロントカメラが売っていて、取り付けをしてくれるのかも定かではありません。仮にネットでカメラを買って、持ち込んだとしても、それに対応してくれるかどうかもショップによって違うようですし、対応してくれたとしても、なかなかの工賃になるようです。そこで、自分で取り付けができないか、とまずは模索してみることにしました。

 


車のDIY

もう30年くらい前かと思いますが、まだハイマウントストップランプなどが標準でなかった時代、リヤウインドウなどに設置する後付けのストップランプ(もちろん豆球)を乗り継いだ車の中で2台くらい、取り付けたことがあります。ストップランプの配線をテスターで探りだし、そこにエレクトロタップをかませて電源を取りました。たぶん、アーズも適当にとったのだと思います。

最近ではドラレコの取り付けです。前後タイプをつけましたので、フロントはともかく、リヤカメラからの配線を運転席までどのようにもってくるかということです。

プロ並みとはいいませんが、目立つことなく、リヤから天井等の内装の中に配線を潜りこませてフロントまでもってきたことはあります。

 

いくつかの難問

①エンジンルームからどうやって配線を室内に引き込むか

②電源はどこから取るか

③エンジンルーム内の配線の取り回しはどうするか

④フロントカメラの選択

――ざっとこんなところです。

 

今の時代です。ネットを検索し、動画も見ました。いろいろなサイトも見ました。この4日間、毎日2時間くらいパソコンとにらめっこでした。そして自分の車のボンネットをあげて、エンジンルーム内を確認し、方向性を見出してきました。

 

電源確保について

①は後回しにして、②から書きます。

最初はヒューズボックスから電源をとることを画策しました。ヒューズから電源を取り出せるケーブル付きのものを、既存のヒューズと入れ替えればよい、というものです(入れ替えといっても、実際はテスターで確認しながら作業するなど、例えば切れた電球を取り換えるのと同じかというと、それよりは面倒ですが)。ヒューズは過電流が流れたときに切れて安全を確保するためのものですから、作業ができる場所にあるのが普通です(と、どのサイトにも書いてある)。つまり、ボルトを緩めたり、センターコンソールを派手に外して・・・などということはなしにアクセスできるはずです。

まず、マニュアルを見てフィット4(GR系)のヒューズボックスの位置を確認しました。

ハンドルの右下の位置にあると書いてあり、「下から」という文字とともに下から上の矢印が書いてありました。

早速、それらしき位置に視点をもっていって探したのですが、見当たりません。

「下から」ということは、「のぞきこめ」ということなのかなと思い、悪戦苦闘の末、ようやく現認しました。

どうやったかというと・・・。

 

想像しにくかもしれませんが、アクセルやブレーキペダルの位置に頭をもってくるのです。後頭部がフロアマット側です。この、なんともアクロバティックな体勢から、視線を上にもってくると、そこにヒューズボックスを発見することができました。

わずか1分もしないくらいでしたが、頭を下にしたせいと無理な体勢がたたって、くらくらしました。

 

この段階で、ヒューズボックスから電源をとる、というチョイスは大きく選択肢の中で順位を下げることになったのです。それでも、いよいよというときは、歯医者さん方式で、フロアに鏡と照明を置いて、ミラーをみながら目的のヒューズをラジオペンチで摘まみだす、という作戦も頭に浮かびました。

 

そして再検討の結果、電源は「あそこ」からとることにしました・・・(続く)

 

 

 

ワクチン接種についての一考察

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ダントツに効率よく接種できる方式が注目を浴びている。

福岡市内の病院に勤務する救急科専門医・黒田亮太医師が編み出した方式だ。

接種を受ける側は一定間隔に並んだ椅子に座ったまま、接種を待つ。するとキャスター付きの椅子に座った医師がやってきて、ワクチン接種を行う。同行している看護師が絆創膏をはってあと15分間、接種を受けた人は様子を見る。特に異常がなければ、それで終了というものだ。

 

福岡県宇美町で実施されたことから「宇美方式」と呼ばれ、各地でこの方式は採用されている。

 

見事な発想の転換だと思う。注射というと、固定観念が邪魔して、病院を思い浮かべる。移動するのは患者。患者が名前を呼ばれたら、診察室に入る。医師は座ったままだ。

従来の発想にとらわれた自治体は、問診のブース、注射するブース、接種後の事後観察のためのスペースと、接種を受ける側が移動する方式しか考えつかなかった。

足腰が弱っていたり、高齢の方を座ったり立たせたり、歩かしたり、また座らせたり・・・。移動にも時間がかかるし、転倒のリスクもある。安全に接種すること、より効率的に短時間に多くの方に接種できること――を目的と考えるなら、宇美方式は最適な方法だ。

 

接種をめぐって、反対に固定観念に縛られたままの部分がある。

それは接種券による方式だ。

すでに職域や大学での接種では、接種券が届かなくても接種できることになっている。

なぜ接種券が必要なのか。本人確認や、接種実績が把握できるということだろう。

しかし最大の弱点は接種券が届かない限り、通常の会場では接種を受けられないということだ。

ワクチン接種の最大目的は一刻も早く、多くの人に接種して、コロナの感染拡大に歯止めをかけることにあるはず。しかし接種券方式は、印刷や封入、発送に多くの手間とコストがかかる。手間も結局はコストにかかわってくる。

確実に「どこの誰に接種したか」を把握することが目的なら、この方式は許されるかもしれない。しかしすでに職域接種などでは接種券がなくてもOKなのだから矛盾が生じる。

 

一般の接種会場でもワクチンを無駄にしないために、事前予約は必要だろう。当日、本人がやってきたら免許証やマイナンバーカードなどで本人確認だけすればよい。予約簿にチェックだけいれればそれで完了でよいだろう。

 

この方式のデメリットは、接種を受けた人を完全には管理できないため、中には3回目を申し込む方もいるかもしれない。しかし、どう考えても、好き好んで3回も4回もワクチン接種をうける輩がたくさんいるとは思えない。3回以上接種して具体が悪くなっても、「それはすべて自己責任」という考え方をもっと前面に出してよいと考える。

 

接種券を発行することのメリットとデメリット、発行せずに上記のような方式のメリット、デメリットを比較したとき、後者の方式のほうがメリットが多く、デメリットが少ない。大規模接種会場をせっかく設置しても、満員にならないという。莫大な手間と人員とスペースをつぎ込んでいるにもかかわらず、である。

 

どこかの自治体で、この直予約・接種券不要方式を導入してくれないかと思う。

 

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

車選び:メーカーのこだわり~スバル⑥デザインとメーカーへの注文

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スバルの最終回です。

スバルのデザイン①「車のデザイン」

スバルのデザインフィロソフィーは「Dynamic × Solid」。
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「安心」をイメージさせるソリッドな塊感をベースに、
「愉しさ」を感じさせるダイナミックな躍動感を融合。
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・・・と同社ではいうのですが。「ソリッド」の意味がよくわかりません。solidですから、固体の、硬質の、という意味なのだと思いますが「ソリッドな塊感」といわれても、ニュアンスが伝わってきません。どこかで「ソリッド」が意味する日本語を()書きでいれておいていただければ良かったかと思います。
私自身がよく理解できないものをこれ以上お伝えするわけにも参りませんので、次にいきたいと思います。

スバルらしいデザインが現れているのはフロント部分です。
まずヘッドランプですが、コの字のポジションランプは、BOXERのピストンを表現しています。テールランプも同様の形をしています。「カニの爪」ともいわれています。またフロントグリルは「自然界で最も安定したカタチ」(同社サイト)であるヘキサゴン(六角形)を採用しています。この六角形は、スバルである六連星の意味も込めています。フロントフェイスには「スバルの記号性」を凝縮したといいます。

このあたりはマツダの魂動デザインと同じで、前から見ても後ろから見ても、すぐにそのメーカーの車だとわかるようにした、ということです。

スバルのデザイン②「サイトのデザイン」

ひとことで言えば、スバルのサイトは見やすいつくりとなっています。
動画も至るところに埋め込まれていて、長くても2分ちょっとでおさめられています。トップページには上部に4つのタブ=ブランド、ラインアップ、購入サポート、SUBARUで愉しむ=に分かれていて、すぐにアクセスできます。
ほかのメーカーのサイトですと、Aという車種を見たあと、比較するためにBという車種を見ようと思うと、いちいちトップページに戻って車種を選び直すことになりがちなのですが、スバルのサイトは常時、この4つのタブが表示されているので、異なる車種のページに容易に移動できます。
さらに、同じ車種の中でグレード別の金額を調べる場合でも、「グレード・価格」にカーソルをあてるだけで、全車種の簡単な説明と画像、税込み金額がポップアップされます。車メーカーの中でも車種が限られ、かつパワートレインも複雑ではなく、ほとんどがAWDなので、ほかのメーカーのようにページを分ける必要がない、ということはあるでしょう。

その分を差し引いたとしても、車種間、グレード間の移動が楽です。
また、車種間、グレード間の比較も容易にできます。これはすでに書いたことですが、スバルのサイトでは、スバル車と他社メーカーの比較すらできてしまいます(項目に制限はありますが)。
また車種別ページも非常に見やすくて、特に「スペック」は見やすいです。他社もあるにはあるのですが、PDF版に比べると大幅に細かいところは省略されていたしります。しかしスバルは、知りたいところはほぼ網羅され、かなり詳しいです。しかも上部に「視界」「シート」「内装」などのタブがあり、これをクリックすると、該当項目のところまで一気にスクロールされます。PDF版は拡大しないと、とても読めないくらい小さな文字になりますので、webで装備がチェックできることは、とても見やすく、検討のしやすさにつながります。

このように車選びという観点からしますと、非常に使い勝手がよいサイトのつくりになっています。

コンテンツの特徴としては、ユーザーの声が画像とともに多数、掲載されていることです。これもスバルのサイトの大きな特徴でしょう。

スバルへの注文

ここからはスバルへの注文です。

たとえばフォレスターにナビをディーラーオプションでつける場合、最低でもカロッツェリアの16万円からです。上は26万円です。ほかのメーカーですと10万円くらいから純正ナビとしての設定があるので、割高かなと思います。そのうえ、カロッツェリアの16万円のナビを選ぶと、センターコンソールのなぜか下部にしか付けられず、目線を落とすことになります。
これを回避するには、パナソニックなどのビルトインナビを装着するしかありませんが、ダイアトーンのもので25万円、パナソニックですと約28万円、これにETCユニットを加えると31万を超えてしまいます。
もう少し、エコノミーコースのものも用意してもらえないかと思います。


シートヒーターを選ぶと+423,500円?

購入対象としてスバルXVの1.6i-Lを検討したとします。車両本体価格は2,332,000円です。しかしヒートシーターはついていません。メーカーオプションで選ぶしかないのです。


ところが、スペック表だけみていたのでは、いくらなのかわかりません。他社の場合は装備表にオプションであることを明示し(たいていは「※+数字」)、装備表欄外に脚注的に「~は~とセットオプションで5万円」などと示されていますが、スバルはそうではないのです。スバルの場合、これは同社サイトの「見積もりシミュレーション」を使わない限り、わからないのです。

種明かしをすると、スバルは同じ車種でもグレードによって異なるメーカーオプション、正確にいえばメーカーオプションの組み合わせがいちいち異なり、金額も異なります。セットオプションとなっており、単独で選べるのはルーフレールくらいです。ではそのセットオプションの金額は、どのようにして調べるのかと申しますと・・・。

 

先ほどのXVの場合です。「見積もりシミュレーション」の「メーカーオプション」のページに進みますと、オプションが4種類から追加できるようになっています。
しかし・・・。シートヒーターは、キーレスアクセスや本革巻きステアリング、LEDランプ、クリアビューパック、運転席・助手席パワーシート、アイサイトセイフティプラス(運転支援+視界拡張)、さらにシートは革張りになるというセットオプションでしか選べません。423,500円の追加となります。

「シートヒーターだけほしいんです」といってもそうはいかない、それならアレもコレもいるでしょう、という押しつけ販売的になります。因みにトヨタですと、たとえばカローラツーリングの場合、最下位グレードをのぞく全グレードにOP設定があり、運転席と助手席にシートヒーターはステアリングヒーターとセットで選択でき(これは寒冷地では両方とも必要なので意味があるセットです)、価格は27,500円です。

 

レヴォーグではリヤゲートをオートでオープンする機能があります。他社はたいてい、バンパー下部に足をかざすことで、それがスイッチとなり、リヤゲートがあきます。しかしスバルは「スバルのユーザーは雪国の方も多いので、足で操作すると、荷物をもったまま片足立ちとなり、危ない」という配慮から、リヤゲートのスバルマークに手首などを近づけてオープンさせる仕組みになっています。
すごくきめ細やかな配慮だと感じました。

だからこそ、なぜ、降雪地帯のユーザーが多いことがわかっていながら、シートヒーターが標準でついていないのか(レヴォーグやフォレスターは前席は標準装備)。XVはそもそもFF設定がないわけですから、降雪地域=寒冷地で使用するユーザーが多いことはわかっていたはずです。ステアリングヒーターはOP設定すらありません。

百歩譲って、寒冷地以外でのAWD嗜好の方向けというのであれば、標準でないことは理解しても、シートヒーター単独のOP設定はあってもよいかと考えます。
確かにアイサイトの拡張機能などもつきますが、本革シートにもなりますが、これらがすべて抱き合わせ販売で40万超という設定は良心的ではありません。
メーカーによっては単品でOP設定があり、数万で収まります。また、装備表のところに金額の記載がないのも不親切と感じました。

XVについていえば、ヘッドライトがいまどきハロゲンで、LEDはOP扱いです。格下のライズですらLEDなので次の改良ではこの点もなんとかしてほしいと思います。

また最新のレヴォーグの上級グレードには、12.3インチのiPadみたいなモニターがセンターに”どかん”とついていますが、オートブレーキホールド(AVH)の設定が、このモニターを使ってでないとできません。エンジンを切るとリセットなので、都度、操作が必要です。AVHは、電動パーキングブレーキとセットで、物理スイッチのほうが圧倒的に使いやすいかと思います。


マイナス点と注文をつけたので、最後にプラスポイントに若干、触れておきます。

・新型レヴォーグのハンドルは静電容量式なので、軽く触れているだけで感知されます。これまでのトルク感応式はステアリングを握って圧をかけていないと「ハンドルを握っていない」と判断されてしまいます。これは高速などでアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を使っているときなど、明らかに違ってきます。感圧式の場合は指を添えているだけではダメで、少なくてもハンドルを握っていることが求められます。

・アイサイトのACCの速度設定は1プッシュで5kmのプラスマイナスとなり、操作性が高いです。ほかのメーカーは1kmずつの上下で、長押しで10km上下、などという場合が多いです。実際のところ、1~3㎞刻みで設定したいということは少ないですから、このくらいの刻み幅のほうが実用的かと思います。

 

これでスバルのメーカー研究は終了です。

すべての回をお読みくださった方、本当にありがとうございました。